2009年12月31日木曜日

09年のまとめ Altec 204-8A の導入と 604E その後

気が付いたら、年末大晦日になってしまった。
更新もすっかり疎かになっていた。
理由は仕事の関係で・・・・汗

しかしオーディオ熱が冷めてしまったわけではなく
隙を見ては、手を入れている。

作業量としては衰えてはいない 爆

ジャズ専用小型スピーカーは
JBLのユニットで楽しんだ後、やっぱり厚みが欲しくなり。爆

小型ユニットとしては例外的に分厚い アルティックの204 8Aに換装した。

磁気回路が強力で、音声帯では絶対的な安定感(適度な鈍さも 笑)

シーリングスピーカーだからたいしたことないと思っていたが

さすがはアルティック、声が抜群に良い。



課題の中低音だが、長岡式週刊紙サイズスリットバスレフでは低音出過ぎ・・・・

で、ショートバックロード(風?爆)に積み込んだ

音道はなんと 硬い段ボールで作って、無理矢理押し込んでみた。


小音量、小型ユニットなので、こんないい加減なものでもバックロードホーンの動作をするのが不思議である。(笑)
(実験として充分である。)

折り曲げ3回でJBLのハークネスあたりと基本的に同じ感じ(爆)

当然音道はカナリ短い



これは、平面バッフル並の中高音の抜けを狙ったもので

低音の再生を求めたものではない

が、それなりの中低音を出してくれる。

パルシブな音の再生はさすがに良い。

能率は異常に高く、鳴りップリの良さで楽しめる。

小型ジャズ専用スピーカーはこの辺で決まりとなった。



アルティックの204 8Aというユニットも気に入った。

切れと繊細感は今ひとつだが

割と低音が楽々出てくる。

バックロードでもスリットバスレフでも通常のバスレフでも難なく低音が出せる。

さすがに30cmクラスの磁気回路を積んでいるだけのことはある。

能率も非常に高く、ヘッドフォン出力でも充分な音圧が確保できる。

繊細感はなく、フォーカスは若干甘いので
(ヤッパ、シーリングスピーカーですな・・・・・ 涙)

高域の繊細さのために

フォスのリボンツイーターを追加 (FT-1?)

高域を被せて雰囲気アップを狙った。





さて、以前からレストアしたり、ホーンを付け替えたりと弄り倒してきた

604Eであるが、これもごきげんのいい音で鳴りまくっている。


経年劣化でチョイとくたびれた206AXAが現在レストア中のために、その代わりとしてボックスには今604が収まっている。


音は対照的・・・・・ ややタイトではあるがこれもまた充分にイケル 

低音は引き締まって キレも良く バスレフとしては最高である。

ロック、フュージョン(死語?)なんかは最高である。

604Eのウーファー部は515B相当とのことであるが、バスレフ動作を前提のチューニングがなされているのであろう
割と良いバランスで鳴るのが有り難い。

低域の量感はやや控えめで、低音域のゆとりで聞かすタイプではなく、タイトで切れる低音の好きな人向きである。

高域はドライバーの優秀さのためか、繊細で明るく、キレがよい。やや軽い感じもあるが

なかなか美声ですばらしい。

問題の高低の繋がり部分であるが、オリジナルホーンとフェルト撤去、オリジナルアッテネーター撤去 ドライバーには1.5uF前後のコンデンサー一発でフルレンジ動作させた状態で聞いている。

指向性はやや厳しいが、軸上正面近くでは、中抜けも無く、フルレンジらしいまとまりの良い音、しかも美麗な高域も乗って、カナリ良好である。同軸なので音像定位も良好である。

ウーファー部の優秀さ、直結により、繊細さ、音場感も充分である。

アルティックらしく、ボイスもリアル。(ややハスキーだが)

キレも良く、ある程度パワーをぶち込むと、15インチのトルクの強い豪快な音が堪能できる。

対策した後の604Eは良いなあ・・・・と感心しきり。

但し、604は、ややや引き締まりすぎという感じは若干残るので、

管球アンプと組み合わせてくつろぎ感の演出が必要となる。

604E やっぱり名機である。

206AXAの音楽性とゆとり、対策後の604Eの鮮やかさと切れ、どちらを取るか・・・・・・・ 

どっちも取りたい(爆)

どっちもデカイユニットなので 収納には カナリ悩む・・・・・笑


2009年12月13日日曜日

JBL  LE5-2 JAZZ専用 小型SPの作成2

年末で忙しく更新していない・・・・・・が 泣き

気分転換に 着々と進めている 小型SP のプロジェクト

フォスの小型箱で遊んで・・・・・・充分に楽しんでから 
(詳細はいずれ・・・・・爆)

やはり、そこそこの低音が欲しくなり・・・・・・ 爆

長岡式のスリットバスレフの箱キットを入手して(10cm用だが、内付けなら入る。)

これは週刊紙サイズでピッタリである。

高域不足と雰囲気のアップのために、フォステクスの古いリボンツイーターを追加





音出し・・・・・・・充分 聞ける。

今はまだ慣らし運転中なので

ややハイ上がり気味 で やや低音の量感不足だ・・・・

LE5はスコーカーなんで、これは当たり前であるが その割には結構な低音が出てきた。(笑)

中高域の張り、

雰囲気、

音離れ、

実に良好

ハキハキした歯切れの良い

前に良く通る音である。

スリットバスレフの低音は
適度にダンプされ、量感もあって
軽快さを失わず ナカナカである。

なぜかスピーカーより離れて聞いた方が
中音と低音の繋がりが良くなる。

指向性が鋭いので、軸上正面で聞く方が良く

ジャズアルバムは猛烈にハマル。

高域にリボンツイーターを追加したがこれは雰囲気と高域の指向性を改善する目的で

シンバル音などは殆どLE5の再生音なのだが

これを追加することで、クラッシックの再生も許容範囲である。


中大型のホーンスピーカーのミニチュア版みたいな鳴り方の 個性的なSPが出来た。(笑)

2009年12月3日木曜日

JBL LE5-2 ジャズ専用SPの製作

JBL LE5-2 ジャズ専用SPの製作

ヘッドフォン出力でそこそこ聴ける ジャス専用機を作りたい で 試行錯誤中。

JBL LE5-2はミッドレンジ スコーカーなので 低音出ない 出力オーバーで音が歪む。

コーン紙は薄く、強度がないし、エッジは堅く、どう考えても低音を出すユニットではない。

当たり前だが。

エネルギー的には高音から中高音域のレベルが異様に高く、96dbぐらいある。

音離れもホーン並みに良い。

で、本格的な低音はきっぱりとあきらめるにせよ (爆)

音楽に必要な中低域は、分厚く確保したい のが今回のチャレンジ。

こういう要求には、普通は

巨大な密閉箱か

バックロードホーンと決まっている

しかし・・・・・箱がデカイのはナンセンスなので 没。

また、LE5-2はコーン紙が超薄いので バックロードホーンにしても ホーンロードを充分にドライブできないので使えない話である。

巨大密閉箱は高音域が目立って失敗するのは明らか。

こういう場合の解決策は通常

オンケン式とかスーパーバスレフ と呼ばれるあれか、マルチスリット IP式?とかいわれる方法が一般的

これは、比較的大きなバスレフで、空振りを避けるために スリットで適度な気流抵抗を与えて調整する・・・・
(良くわからないが効果がある)

で、急造のスリットを 開口部にあてがって あれこれ テストしてみた。


2009年12月1日火曜日

LE5-2 その後

年末になり、忙しく・・・

なおかつ 昨今の世界経済の混乱の荒波の影響を受け

激動の毎日故・・・更新が疎かになってしまっておりますが 涙

ジャズ専用ミニスピーカー計画は着々と進行中である。(笑)

この手の小型スピーカーは敬遠してきたのであるが

その理由は聞いていてストレスが溜まるから・・・・爆

まとまりがよく、ききやすく、音離れも良いのが小口径SPの特徴だ

一方、

スケール感や、抜ける感じのない音が・・・・・・ 涙

今ひとつピンとこない

でもLE5-2は元気快活 50年代中盤のジャズの勢い そのもの(?) なので

このじゃじゃ馬をそつなく鳴らしたら、これはこれで、一つの世界を作れるのではないかと踏んだのであります。

自作スピーカーってのは 個性でナンボの世界である。

なにせ昨今の高級小型スピーカーときたら

凄まじいクオリティー、音離れ 音場感、スムーズ感である。

スケール感だってかなりのものである。

低能率なので、アンプへの負担は凄いものだが

アンプ技術も凄いので、ビクともしない。(爆)

しかし今回のコンセプトは、ヘッドフォン出力で浪々と鳴らすって・・・・爆

まあ、そんなこんなで イロイロ弄って遊んでいる。

ドロンコーンの箱を使ったので

ユニット 開口径 の大穴がドカンと正面に開いている。

このまま板厚バスレフ 爆 で鳴らすと

盛大な中高域の漏れ、

共振周波数 高杉で

低音全く出ない(笑)

しかしながら、位相反転出力で

開口部から反射して出てくる音圧は結構凄く、特に吸音材をナシにすると

中音の能率がアップして、結構にぎやか ・・・・ 元気さ抜群である。笑

とてもハイファイではないが

位相反転でバリバリと中音域の下の辺り(エネルギーバランス的に小口径フルレンジで弱いところ)

を補強してくれるので

不思議と 音楽を 聞ける感じ の音がしてくるのが結構面白い。

一方、この箱のサイズに合わせて この大穴を塞ぎ、真っ当なサイズのバスレフポートをくっつけると

低音は確かに出てはくるのだが

高い音圧レベルの中高域と比べて 圧倒的に小さな音なので

バランス悪杉・・・・ 大泣き である

特に、LE5-2の売りである、 元気さ、 抜け が圧倒的に後退する。(大泣き)

さてさて、どうしたものか・・・・・  この試行錯誤が 結構楽しい。








2009年11月25日水曜日

JBL  LE5-2 JAZZ専用 小型SPの作成

JBL  スコーカーの LE5-2 の鳴りっぷりに感動したので、これを使ってJAZZ専用 小型SPの作成に乗り出した。

とにかくこの ホーンのような前に出る 積極的で 適度に荒削りなサウンドにシビレるのだ。

この勢いをそのままに、適度に厚みを持たせればよしとしたい。

低音はバッサリと切り捨てて、あきらめることにした。
(もともとスコーカーなので (^_^;) ベースは雰囲気さえ判ればよし・・・・・)

もう一つの狙いは、この高能率 95-96dbを活かすこと。

ヘッドフォンジャックの出力で直接ドライブ可能と踏んだ。

ニアフィールドリスニングでの実用域の音圧を稼ぐ。
(能率が高いSPでないと、これが結構大変なのだ)

このユニットは高能率 低域だら下がりの バックロード用の様な特性なので

まともな設計のバスレフや密閉箱では

中高音のレベルが高すぎて、他の音域のレベルが追いつけず

とてもじゃないが音楽鑑賞ができない 代物 になってしまう。

だからといって、もちろんバックロードホーンは最初から考えていない。

(箱があの大きさになるのなら最初からそれなりのユニットでオーソドックスに作った方が早く結果が出せるから。)

今回は時間がない、置く場所ない、予算も無い ので、手持ちのフォスの大昔の 市販箱 を活用することに(爆)

(無理やり押し込んだ。 爆)


FE103+ドロンコーンのキット用の箱 懐かしい・・・・・涙

これの穴を無理矢理広げて ユニットがギリギリ入った 汗

容量が足りないのは承知の上である 爆

ま、今回は、とにかくギリギリまで コンパクト を 目指すってことで。


で、こんな小さい箱で、なんとか中低音のレベルを稼ぎ、それなりの厚みで中域を楽しめる個性派スピーカーを作ることに決めた。

・・・・・って まともなものは出来るんであろうか?

2009年11月11日水曜日

JBL LE5-2 ニアフィールドリスニングでマイルスを聴く

JBLのスコーカーに LE5というのがある

有名な4311系のスコーカーなのだが

このユニットの初期型はすごい作り。

いかにも鳴りそうな姿。

アルニコ ツボ型ヨークで

磁束密度は16500ガウスとか・・・・・ ちょっとしたホーンドライバー並

JBLの小型モニターと言えば
1インチコンプレッションドライバー+ショートホーン+蜂の巣の
やや荒れ気味だが不思議な爽快感のある(爆)あの高音を思い出すのだが

50年代モダンジャズ 特にシンバルとかがカナリ良いので

時々無性に聞きたくなるのだが

これ以上狭い部屋に ブツ を増やしたくないので・・・ 導入は諦めた。 (涙)

しかし この方向性の元気な音を出すユニットを探していたところ

LE5-2にたどり着いた。


正面から見ると 何の変哲もない 小口径 コーンユニットだが



裏を見ると  ナカナカすごい

JBLの本気 が感じられる。

マグネットアッセンブリーをガッチリとネジ止めしていて
ずしりと重い。

音は まるでホーンのようだ。

バリバリと前に出てくる

切れ味が良く 音に 躍動感がある。

指向性は狭いが、高域も結構伸びている。

耳をねらう感じでセットすればツイーターもいらない感じだ。

ミッドレンジユニットなので フルレンジ使用では ボイスコイルの底突きで歪んだり破損したりする
恐れ大であるが

アンプ直結で小音量 ニアフィールドリスニングに使うと

ホーンまがい の迫力があって(笑)

ナカナカいけますナ。

4311系のマニアが初期のアルニコバージョンに拘る理由が初めて分かった。

マイルスの比較的初期の収録
ミュート トランペットの再生では

コーン型ユニットのため、少々紙臭い感じもあるのだが・・・・・

それでも 十分はまり過ぎ・・・  ゴキゲンな音である。(笑)

ちなみに能率95dbで低域だら下がりのオーバーダンプユニットだ。

こんなに鳴るなら 専用のバックロードホーンでも作ってやろうかとすら思わせる。


狭い我が家ではこれ以上箱を増やしたくないし、スコーカーはあくまでスコーカーなので デジチャンで下をばっさり切って 中高域専用で使うのが良いのかもしれない。

2009年11月2日月曜日

秋は管球アンプの季節

温暖化の影響か 暖かい日が続くことが多いようだが 都心もようやく秋らしくなってきた。

というか、いきなり温暖な冬へシフト って感じでしょうか。

いずれにせよ、部屋の温度も下がっているので

暖をとる ために 管球アンプはベストな時期であります。(笑)

夏にエアコンガンガンに入れて管球アンプで聴くのはなんとなく気が引けるが

この季節なら、ヒーター代わりで省エネだ 爆

熱量の多いのは大型三極管を使ったアンプで

我が家には211シングルがありますが、夏場これに灯を入れると大変な散熱でノックアウトされるが

今はちょうど良い感じである。

トリタンフィラメントの明るい光がナカナカ風情があって宜しい。

音的には高域に独特のキャラクターがあって、これが好きか否かで評価は分かれると思う。

私的にはこのきらめきがソフトに合う場合は良く、合わない場合は・・・・・・ 泣き

万能ではないが、好きなアンプである。

イコライジングでこの高域のキャラを調整してみたときもあるのだが

このキャラクターを押さえ込むと、なんだかぼやけた音になって、折角の大型三極管シングルを使っている意味がない感じなのだ。(涙・・・・・)


やはり、それなりに張りのある音で、キラキラ(ギラギラ?)させながら鳴らした方が 211シングルらしい 感じである 笑

ただ、あまりにキャラが強すぎると、一気に安っぽい きんきら どんしゃり になるので そのへんは
節度ある調整が必要となる・・・・・・(爆)

歪みが気にならない程度に、ドライバー段の玉を交換してそれなりに音調を整える使い方が良い。

ドライバー段の球交換は簡単で音の変化もかなりのものなので(特に高域のバランスや厚味)

いじり甲斐がある(笑)

特性も大きく変わるらしい。(測定はしていないけど、なんとなく歪み感でマッチングは分かる)

本当はひっくり返して回路を調整したり、コンデンサーを変更したりする方がもっと深くつきあえるのであろうが

そうなると音楽を楽しんでいる暇が無くなる・・・・大泣き

211は高圧なので結構危険 ってのも 心理的なバリアとして アリマス。(笑)

球のアンプは大ベテラン様のコアな世界でありますが、

ワタクシのような初心者でも回路図を眺めたり、互換球をチェックしたり、手軽にそれなりに楽しめるのが良いトコロ。

ちなみに欧米では管球アンプの人気が加熱していて、(やや音が締まりすぎな)最近のハイエンドコンパクトのユーザーの多くは ガレージメーカー製を含め 球のアンプでドライブしている人が結構多いらしい 
しなやかさがハッキリ違うので 人気なのでありますな。

ソリッドステートの美麗なアンプに行くか、球のアンプで自分好みを探すか は好き好きだけど

ワタクシ的には後者を選ぶ ・・・・・ 予算的にソリッドステートで完璧な好みの音を探し始めたら
破産しちまいますナ・・・・家から確実に追い出されますんで・・・・・・・爆 

(高いの買って 下取りして また高いの買って また下取りって・・・・・ インポーターとショップとメーカー様の一番美味しいスキームであります・・・・・・でも今は景気良くないし これから どうなるのやら)

いずれにせよ球のアンプを使っている おもしろさで ソースとの相性を探り出すとかなり深い。

中古球ならそんなに高くもなく、失敗しても笑って済ませる範囲 
(ビンテージ球は高杉・・・だけど)

ケーブルやアクセサリーのドロ沼と比べたらはるかに楽しい世界。

 秋の夜長には 結構 はまる 楽しみである。




2009年10月20日火曜日

Every Grain Of Sand  Barb Jungr  LINN




Every Grain Of Sand ~ Barb Jungr Sings Bob Dylan

LINNのアルバム

Barb Jungrがボブディランの名曲を歌っているアルバム。

SACDで、収録はすこぶる良好である(涙)

立体的な音像が

スピーカーの間に立ち並び

声が部屋に浸透してゆく感じが 圧巻

口の動きが見える というぐらいのリアル音像だが

非常にナチュラル 唾が飛ぶような (笑) 妙な誇張されたリアルさではなく

しっとりと 肉感があって 歌い上げる感じ。

リアルサイズのピアノ

小コンサートホールで目の前にある感じ

ふわりと浮かぶストリングス

こうやって女性ボーカルで聴くボブディランというのも

なかなかセンスが良いというか、大人の(オジサンの)世界で

まったりと楽しめる。

節度あるHifi音は

私のところでは やはり フォステクスのオールリボン式システムがベストマッチであった。

このスピーカーユニットはinfinity のIRSシリーズに採用されている。
特にミッドバスまで含めて、位相関係が厳密に管理されており、波形の歪みが極小なため

立体音像が揺るぎなく

空間に浮かぶ。

プレナー型故、双方向に音が放射されるので

反射音を含め音場が形成される

音場の広さだけで言えば

最新の小口径ブックシェルフやトールボーイの超高級無共振スピーカーの方が広いのだが

リアルサイズの音像がきわめて自然に 

衝立状のスピーカーの間に立つ 感じは

鳥肌が立つほどである。

このスピーカーユニットは管球アンプでドライブすると非常に豊かに鳴る。

以前リファレンスで使っていた 山水のB-2201 MOS VINTAGE(結構名器・・・・笑) では

贅肉をそぎ落としたやや厳しい音で 解像度 音像のリアルさはすばらしいものがあったが

音楽をゆったりと楽しむには少々きつすぎる感じがあった。

リボン型のプレナー型の分解能と繊細さ、クリーンさは 実際 すさまじいものがある。

VT52シングルの小出力 ロフチンホワイトアンプでドライブするプレナー型は

適度な緩さにより(笑) 人肌の温度感をたたえた音像で

こうしたアルバムをリラックスして聴くには ナカナカ最高なのでアリマス。


このアルバムもそうだが、LINNのCDは基本的に低音が豊かで、収録が巧みなので 小口径ブックシェルフやトールボーイでもかなり良い音で鳴る

密かにおすすめのアルバムである。





2009年10月13日火曜日

LINNのCD Gerard Presencer Platypus



Platypus

Gerard Presencer

全然知らないアーティスト (爆) 

イギリス UK のトランペット フリューゲルホーン奏者らしい
日本に果たしてファンはいるのだろうか?)

レコード屋で偶然発見し なんとなく あの LINNのCDだから 音良さそう・・・(爆) で買ったもの

しばらく忘れ去られていて 涙 行方不明・・・・・ 最近偶然再発見し 聴いてみた。


スムースジャズ コンテンポラリージャズのジャンルに入るアルバムなんであろうか?

UKで活躍中のスタジオミュージシャンだけあって 手堅い演奏

初のリーダーアルバム?結構気合いが入っている ナカナカの好演奏だ。

情熱的でありながら抑制の利いた 深い演奏・・・・・ 味わいがある



こういったアルバムはなかなか聴く機会は少ない。

アメリカやヨーロッパで流行っている(?) 「スムースジャズ」 って カテゴリーがあって (?)

要は洗練されたBGM的なジャズ 専門チャンネルまであるので 結構人気があるのかもしれない。

日本では ジャスといったらモダンジャズ。
こだわりのラーメン屋では モダンジャズが流れているのが普通・・・・・・(爆)って感じで、真面目なモダンジャズが定番なのだが 

欧米(特に北米)で 今 ジャズというと ずっとソフトな、スムースジャズ が良く聴かれている 
(不明・・・?)





スムースジャズというと、
スタジオミュージシャンの洗練された演奏で

しっとりとした女性ボーカルが入る場合もあるし 楽器演奏のみの場合もある。

 フュージョンというか、レトロというか、色々な要素を組み合わせた感じ。

もはや黒人音楽の匂いはあまりしないし、刺々しいような鋭い演奏もあまりないのが普通

高級レストランかバー、高級コンドで さらりと流されている音楽

日本だったら有線放送で店内を流れているBGMにあたる感じか?(爆)
正直、あまり感動した覚えはない。

ノラジョーンズとか(結構好きである 笑) あの辺も ジャズの土壌から出ている そういえばblue noteのビッグヒットだった。
ジャンル的には ジャズ+ポップス? この辺はよく分からない。混じってしまっているので 

ともかく、なんとなく、聴き心地がいい感じの、ちょっと懐かしい雰囲気の音楽 って ところなんだろうか。

アメリカ人の友人、マイルスとビリーホリデイぐらいは知っていても、あんまり50-60年代のジャズミュージシャンのことは知らなかったなあ・・・・・ 自国文化 なハズなんですけどね。


Gerard Presencer の Platypus
このアルバムは系統としてはスムースジャズかもしれないが、

もうちょっとコシがあって、割と骨格のしっかりとした本格的なアルバム・・・・・ 割と良い。

録音はなぜか かなり渋め。特に優れた収録といった感じではない。
特に一曲目は(わざと?)歪んでいたり。

ただ、マルチの音像の折り込み方が立体的で、

ハウス系っぽい 今風のリズムセクションも 躍動感と厚み、重さが上手くバランスしていて

大人の音 イギリス人らしいバランス感覚は秀逸。

オーソドックスなモダンジャズっぽい曲も 過度に尖らず、かといって スムーズになりすぎず

聞き手のココロをよく心得ている感じ。

タイトルが カモノハシ って やっぱり イギリス人らしい・・・・・爆。

LINNのCDは 時々気分転換に買う時がある ミュージシャンは はっきり言って 知りませんが(爆)

アルバムによっては 収録がきわめて良く、ツボを押さえた渋い曲が

きわめてしなやかに音場に浮かび上がるので、リッチな気分(爆笑)を味わうことができる。


最近のハイエンド製品で、例えばライブなリビングで再生したら、美麗でクールなジャズが 実にお洒落に響き渡るでありましょう。

小口径トールボーイやブックシェルフは低域不足なので、LINNのアルバムは基本的に低音のボリュームが豊かになっている感じだ。

かといって、ブーミーにはならない、ギリギリのラインはしっかりキープして 低音の質感を保っている。

高域は流麗 中域も分離が良く 空間にリッチに音が広がる感じ。


有名なアナログプレーヤーのLP12とか、あれは大人の装置だが、それと共通する何かがある感じ。

センスの良いイギリス人は 通好みの良い仕事をして、良い商売もしている ということであろうか?

日本人もこういったところは是非身につけたいと思うのでアリマス。

再生のポイントは 低域の締まりと躍動感をガッチリ押さえた上で、位相特性の良いハイスピードな中高域を如何にクリアに再生するかがおもしろいところ。

ハイスピードなユニット、小口径ハイエンドユニット コンパクトなスピーカーで点音源再生し、
広大な音場にややコンパクトでソリッドに浮かぶ 立体音像  
音像が塗り込められたキャンバスを
ゆったりと眺めるも良し

逆に位相特性は悪いがパワーと押し出しのある ビンテージホーンユニットで 
フリューゲルホーンの吹き抜ける感じ 空間の切れ込みと迫力
音に身をゆだねるような大音量再生をするか

あるいは
スピーカー間にふわりと浮かぶように立ち上がる 手に触れそうなリアル音像
これはパワフルなアンプでドライブするプレナー型で得られる。 


いずれにしても 割と旨味の多いのが LINNのCDである。

2009年9月30日水曜日

ゴールデンサークルのオーネットコールマン 4

ゴールデンサークルのオーネットコールマン

1~2曲ボリューム全開で快走するのは快感そのものである・・・・・

が、別テイクを含め、vol1-2を連続で聴くのは相当なエネルギーを要する。(涙)

通常ギブアップするか、ボリュームをぐーんと絞って 何となく聴く感じ

やっぱり フリー系のアルバムは大変だ (爆)

乗れれば快感、乗れないとノイズ・・・・・(涙 汗)

ところが、このトリオの演奏は絶妙のインタープレーが炸裂して、聞き所が満載 

じわりと染み渡る味わいがある。通常のフリーのアルバムとは違う 

で、これをばっちり楽しみながら聴きたい時には

フルレンジ的なやや蒲鉾型のエネルギー特性のSP
+管球アンプの適度な緩さ(特にアウトプットトランスが利いてくる)
+厚みと繊細さの出る入力ソース(対策したSACD プレーヤー)

これで 中小音量で再生すると かなり良かったりする。

音像はふわりと浮かばせる感じで、ソリッドなものではなく、むしろ漂うような 軽い感じが

この独特の浮遊感とマッチするのが不思議だ。

我が家では Quad のESL (ESL57) か ESL63pro を アムクロン(割と厚みが出るので)でドライブするか

あるいは、Fostexのオールリボンの自作システムをVT52でドライブ

で聴くことが多い。

プレナー型の高分解能と スピーカー間にゆったりと浮かび上がる ほのかな音像が

長時間リラックスして 音楽面を楽しむ場合には 良い感じである。

特にQuad eslとフリージャズは 不思議とマッチするので ナカナカ愉快である。(笑)





2009年9月24日木曜日

ゴールデンサークルのオーネットコールマン 3

ゴールデンサークルのオーネットコールマン リマスタ版

ライブ版としては非常にクリアに、迫力ある音で収録されている 名盤

どんなスピーカーでもそれなりに鳴ってしまう、好録音だ。 (有り難いことである。 涙)



これを楽しく聴くために 2つの戦略(笑)を使っている。

一つは、ライブさながら、等身大+αでの

ド迫力 立体音像での再生。

わりと簡単に浮かび上がるから、有り難い。

音量は当然大きめだ。

部屋が音で飽和しないギリギリのレベルで

バリバリと切り込む感じの大音響は快感そのものである

この場合、ベースも、ドラムスも超ごきげんなのに比べ、

オーネットのサックスがちょいと細身なので、これを 太くして

ブローが ブファっと吹き抜ける感じを出したい。

我が家では、299+JBLホーンで、クロス低めで高域やや絞り気味にして

好結果を得ている。

オーネットの演奏も、キチンとブーストして聴くと

これは演奏家としてもナカナカの腕前・・・微妙なニュアンスがあるのですね・・・・・しかも陽性で

聴いていて楽しい。

フリージャズの悦楽感

サックスが空間をパワフルに切れ込んで シンバルがジュワンジュワンと響き渡り

ベース、ドラムスのリズム感も、迫力も凄い

1,2曲を大音量で一気に聴く。これはカナリ爽快である。

ところが・・・・  これ以上聴くのはややシンドイ・・・・・ かも そこで 第二の戦略へ

2009年9月21日月曜日

ゴールデンサークルのオーネットコールマン 2

ゴールデンサークルのオーネットコールマン

この、なんとも軽妙かつ非常にセンスのあるオーネットのアルトサックス

絶妙なドラムスとベースとのコラボ

フリー系のジャズアルバムの中では聴きやすく、良いアルバムデス・・・

収録も良く、リマスター版はクリアーで 音像も確か。

ライブとしては最良のデキ ではなかろうか。

どんなスピーカーでもそれなりに綺麗に再生できる・・・これは結構有り難い

例えば、今風の小口径ユニットのハイエンドっぽいスピーカーでも クリアーで浸透力のある音と

ソリッドでリズム感のあるベース、立体的なドラムスで、ノリの良いジャズシーンを綺麗に再現してくれる。

ただ、欲を言い出すと・・・・

肝心のオーネットのアルトサックスの線が細い・・・・泣き

ソプラノサックス? こういう細身の音・・・オーネットのテイストだと諦めて聴くべきか?

それから やっぱり フリー系は フリー系

オーネットの歌心やノリは陽性なので かなり楽しめる方なのだが

リマスター版は 別テイク満載なので

最初から最後まで Vol1-2まで 通して聴くのは結構・・・・・・ キツイ。爆

非常にリアルな立体音像をhifi再生すると 臨場感抜群でそれなりに楽しめるわけだが

それも、1-2曲が限度 (爆) やっぱり なんとなく ワンパターン?で 途中でギブアップ

ところが 再生を工夫すると オーネットのサックスも ちゃんとアルトになって、

結構ブローの迫力も出るし、

歌心とインタープレーの妙を聞き惚れ

最後まで通しで結構聞ける・・・・・ ってことが判ってきた。