2009年4月22日水曜日

ホーン型良し プレナー型も良し

最近、自分の好みのスピーカーが一体何なのかが、訳が分からなくなってきた。

ホーン型(我が家は299 8AT  206AXA マルチ) を上手く飼い慣らすと実に繊細かつ味わいのある音が出る。

我が家の場合、比較的ホーンの設計が新しいためかさほどホーン臭くない。

JBL2385A JBLはbi radial と言っているが殆どAltecのCDホーンに近い設計で、フレア角がやや大きいタイプ しかも中間絞りは程々で、流体力学的?にも考慮されている感じだ。しっかりした箱に入れてホーンの辺縁をボックスに固定すると、ホーン鳴きもなく、なかなか良い。 500HZクロスで充分使える。(値段も安い・・・ 笑)

またドライバーがチタンでもベリリウムでもない、古いアルミ系フラム(299のパスカライト)なので、あまりドライバー臭くもない

288系の299は絶妙な3インチフラム、1.5インチスロートのサイズ、1インチほど音が細くなく、2インチほど高域端が苦しくない・・・・500HZクロスで、なおかつイコライジングのみで、ギリギリ ツイーターなしでイケルのだ。

これをデジタルチャンデバで弄り倒し、さらに三極管シングルアンプも、このところエージングで音がかなり落ち着いてきたのも手伝って・・・・

やや渋くて、繊細で、奥ゆかしい音が出てくるようになってきた。

SRでの使用前提に新設計されたホーンで、翳りのある音を出すのは結構難しいのだが、それも問題なくクリアーできるようになってきた。

もちろんパワーをぶち込めばド迫力の怒濤のような積極的なサウンドも出るのだが

小音量で、味わいのある音で鳴ってくれる これは有り難い。

またホーン型ならではの、前に出てくる感じ 何とも言えない さえずり感 ?が

やや古めの音楽ソースにはぴったりであるし、また最新の録音でも やや平板なマルチモノのミックスものでも、味付けと立体感が出て割合楽しめるのである。

15インチウーファー+ホーンシステムを小音量で聴くのは邪道だが これはこれでハマル世界である。

一方、リボン型のプレナータイプ(フォスのRPリボン フルシステム または QUAD ESL 57, 63)だが、真空管アンプを弄ったり、入力ソースを、徹底対策したSACDプレーヤーにしたり、プリをパスして直結にしたり・・・・

もともと平板でおとなしめなプレナー型の音を、逆に彫りの深い、立体的な音像が出るように調整してきた。

そして音が歪まないギリギリの範囲で、やや大きめの音(中音量)で再生すると・・・・

結構ビックリの、立体音像がポッカリと浮かび上がり、音がさわやかに吹き抜け、浸透する感じで

なんとなく、ホーン型っぽい感じの、音の世界を作り出す。

もちろんホーン型のような突き刺さるような感じはなく、全域に渡り節度があって、ウルトラスムーズである

しかも、音の消え方、立ち下がりはホーンでは絶対に出せない、大変綺麗な収束を示すのは、さすがにプレナー型ならではである。

ホールトーンなどの、ごく微小な音や雰囲気の再生はすばらしく、各音の成分の、リニアリティーも、位相も、波面も美しいので

HiFiというか、物性的に、非常に優等生的なサウンドで、これは快感である。

なおかつ ドライブ側の、球のアンプの味わいも加わるので 最新の好録音アルバムや、往年の名盤のリマスタリング版は、超ごきげんな ホログラフィックな音像+広大な音場の世界を満喫できる

で、困ったのが、結局、ホーンシステムも、プレナーもどっちも良い音なのだ。

邪魔だから、どっちか一つに絞れと言われたら・・・・ これは非常に困ったことになる。(泣き)

いまのところ、かろうじて難を逃れている。(笑)


2009年4月9日木曜日

スプリングカメラよ再び

これからスプリングカメラが注目される理由



恐ろしくレトロな形だ

静かなブームになりそうな予感がする。

例えて言えば、最近主流の超高級トールボーイやブックシェルフスピーカーで満たされない何かを
15インチのオールドユニットが満たしてくれる・・・・そんな現在のオーディオに近い世界がある気がするのだ。(笑)

デジカメ一眼で撮っていると、あまりにも綺麗に、当たり前のように簡単に写りすぎで・・・・・
 少々つまらない感じである。

RAWで撮れば、後でいじり放題・・・・笑

撮影プロセスそのものに、ハッキリ言って、スリルがない・・・・のだ。

その満たされない思いは、超高解像度のCMOSや、超広角ズームや 大口径望遠ズームの手ぶれ防止といった、アル意味、不必要なスペックのボディーやモンスターレンズに向かっていく・・・・
(結構高い 涙)

ホントは 不必要な高解像度なんかよりも、フイルムのような綺麗なトーンが出て欲しいノダ・・・涙

標準や準広角の単焦点レンズ一本で撮る世界はカナリ奥深い・・・・・(感泣)

撮影そのものの、スリルや

金属製のシャッターや絞りリングをカチカチと弄って、味わいのある撮影プロセスそのものをじっくりとを楽しみたいノダ・・・・

それで、最近の高級コンパクトデジカメが、金属製のカバーを付けたツマミやダイヤル式のスイッチに変わったりしている。

ライカのRAW現像ソフトはライカのフイルムカメラのトーンが出せるとか・・・・・(笑)

逆転現象・・・


でも、今更メインカメラとしてのデジイチが外れることはないだろう。(写ってナンボ・・・なので)
デジイチはムービーカメラとしての機能まで果たしてしまうのだから

そこで、思いっきり趣味性の高いフイルムカメラがサブで欲しくなるノダ。

ライカならスクリューマウント機か、コンパクトなMマウント機の例えばCLとかCLEとか・・・になるだろうが チョット趣味性高杉か?

黒のcontaxTなんかも良さそうだが、既に補修部品の尽きた電子式カメラなので 故障を買うようなものである 涙・・・

で、やっぱりブローニーのカメラは良いノダ。

特にスプリングカメラは旅行鞄や、カメラバックの隅にさりげなく収まる。

超小型のセミ版スプリングカメラは 軽く、かさばらず、値段も安く レンズの味わいも充分にあるので

イマドキ良いチョイスではなかろうか?(笑)


2009年4月3日金曜日

パール2 Konica Hexar 75mm

パール2



再び写真ネタで・・・

最近の写真の世界はフイルムカメラが激減し、デジタルばかり・・・涙

趣味カメラとしてのフイルムが若干復活の兆し・・・と言われているけれども、カメラ量販店では縮小縮小で、相変わらず肩身の狭い感じである。

Fujiのブローニーの蛇腹の新型がこれから発売になるという これはちょっと良い話だと思う。

この分野はマキナも良さそうだ・・・・・。但しモルトがベトベトになっていたりと、10万前後で取引されている割には問題のあるものも多く、程度の良い個体は案外高い。

なぜいまさらフィルムカメラなのかだが・・・・・、

やはりフィルムのトーンは捨てがたい魅力があるノダ。

但しこれだけデジタルの性能が向上すると

普通に35mmフイルム 特にネガで 撮って仕上げを外注すると ラボは結局ネガフイルムをスキャニングしてデジタル現像するので・・・・

そこで当然オートのトーン補正が入り、シャープネスも向上させ・・・・

仕上がりまでデジタルっぽくなり かなりナンセンスで、わざわざフイルムで撮る意味はマッタク不明である

ライカやコンタックスはカメラとレンズ自体が確かに魅力だが・・・やはり今から35mmのフイルムカメラというのはちょっと辛い。

結局粒子がざらついてしまい、それを作品作りに積極的に使うのならともかく

フイルムのトーンそのものを味わう場合には 今ひとつである。

ポジはその点良いのだが、現像に時間がかかるし ランニングコストも案外高い。シャドーも潰れやすいし。

で、ブローニーはネガでもイケルし、ランニングコストはかからず

しかもレンズの深度も浅いので、ナカナカ味わい深い世界・・・・良いチョイスとなるのだ。

フイルムサイズが大きいから自宅でのスキャンも比較的楽だ。

最近のフラットベッドスキャナーは優秀なので、かなりイケル。
そのままスキャンしてそのままプリントすると、結構それらしい フイルムプリントらしい (笑) 仕上がりになってしまったりするのが可笑しい。(笑)

ネガフイルムなら自家現像もまた楽である。

問題は大げさすぎない、軽くて、楽しいブローニーカメラが案外見あたらないこと。

今更マミヤ6x7やペンタ6x7を担ぐ気合いは出ない。(中古は滅法安いが・・・・笑)

ハッセルは素晴らしく切れるレンズで大変ヨロシイのだが、ちょっと散歩程度で使う分には大げさになってしまう。

ローライ二眼も非常に良いのだが・・・・ちょっと恥ずかしい感じも。

富士の蛇腹のGS645は蛇腹にストレスがかかる設計なので、古いものはピンホールの嵐である。
蛇腹の補修パーツも入手難である。案外大きく重い筐体もマイナスである。

風景をガッチリ撮るにはリンホフ23が最右翼だが、これはさすがに三脚使用が必須。車移動で使う感じだ。しかも小型のリンホフはルーペでピングラを見るのがチョット辛いのだ。

だったら最初からリンホフ4x5にロールフイルムバッグを付けて撮った方が良く・・・そうすると広角レンズのピント合わせが辛い。ベッドダウンは今更勘弁して欲しい(笑)。

で、デジタル一眼のサブカメラとして パールは結構良くできたカメラだと思う。

500グラムで非常にコンパクト しかもレンズも良い。


レンズに曇りのない、程度の良い個体に出会ったら 確保しておいた方が良いと思われる。

レトロすぎる(笑)外観はマイナスだし、セミ版なので6x7や6x9と比べて迫力はいまひとつ

また6x6のような独特のフレームの新鮮さもない

さらに、縦に構えて横フレームになるなど、使用感もぱっとしないのだが・・・ 笑



120フイルムで16枚も撮れるのは・・・・ 素直にエライ 笑!

手作り感覚満載のレンジファインダーといいい

赤窓のフイルム送りといい

フイルムカメラのおもしろさの原点を見る気がする。

大判を使っている気分で、おおらかに楽しみたい。

結構オススメのカメラである。