2010年1月31日日曜日

206AXA 後期型 いろいろ

206AXA後期型

前回リコーンした個体について疑問が出てきた。

206は何本か持っているのだが(爆)
モノラル時代のもので、ペアマッチが難しく、しかもコンディションが悪い個体も多いので、どうしても増えてしまうノダ・・・・・(大泣き)

手持ちのもう2本のうち、床に転がっている(爆)1個体を確認したところ、
後期型も紙のボイスコイルボビンを使っていた。

ということは

前回のリコーンした個体は
リコーンの際にオリジナルではないアルミの2インチボイスコイルに交換されたのだろうか?
そういえばあれは、結構怪しい、ラフなリコーンで 接着剤があちこちはみ出していて
はがすのに相当苦労した。

Tru-sonicのオリジナルは、非常に丁寧な制作がなされている(感動する)

アメリカのリコーン作業は かなりラフ な場合があり、音もかなり変わってしまう。

ボイスコイルタッチさえしなきゃ あとは OK NO Problem!みたいな・・・・・ 泣き

ところが、困ったことに ウーファーとして使用するなら 中低域が
このアルミホビンのユニットの方がむしろ良い音 (604寄り) で
オリジナルの中高域が張った感じ(これはいい面でも悪い面でも206の個性である)がないため
特性がフラットで

結構いけてるのである。

ペアマッチを考えると頭が痛いが
これはこれで生かして
オリジナル状態を逸脱した チャンデバ マルチ前提の
ワイドレンジ super 206AXAをねらうのも

おもしろいかもしれない。

2010年1月28日木曜日

206AXA 後期型

206AXA 後期型は

ボイスコイルの耐久性を考慮してか

アルミのボイスコイルボビンが使われている

古い206は 紙である

音は当然違ってくる。

後期型の方が 中高域のピークが少なく聞きやすい。

古いモデルは紙のボビンなので

ピークがあり 鳴らしかた を誤ると

紙臭くて 古くさい音になるが

上手く鳴らすと それなりに 雰囲気のあるサウンドだ。

m0もおそらく違うのであろうが

コーン紙自体には大きな変更が無いように見える。

後期型は切り欠けの付いたセンタードームが付く。

単なる目隠しだろうと思うので 今回のリコーンでは省略。

フィックスドエッジにコーティングされるのが後期型の特徴。



なんとも迫力のある磁気回路で 

期待通りの 音がする (笑)

カードや時計を近づけると 磁化してダメになるので 危ない。

最近設計のウーファーとは設計思想が全く異なる フルレンジのお化けなので

紙臭くならないようにするには カナリの使いこなしを要求されるが・・・・ 涙

上手く使うと 凄い 音が出る。 特に低音と中域・・・・

ホーンの高域の延びには あまり期待しない方が良い  爆

スイートな甘さとナローレンジを許せるなら これはこれで 一つの 世界を持っていると思うのだ

このホーン、ビンテージ復刻アルバムを聴くには最高である。



2010年1月24日日曜日

206AXAのレストア 再び

Tru-sonic 206AXA

完璧に復活した604Eと比べると
何ともレトロで懐かしい響きの音であるが

音色やバランス ちょっと古いアルバムを聴くなら 抗しがたい魅力がある。

ボイスコイル擦れがひどくなってきたので、困っていたが

現在なかなかお目にかかれない、当時のホーレー社のコーン フィックスドエッジ
を入手することに成功し 折角なので

リコーンすることにした。

ハッキリ言って、面倒くさく、大変な作業だが それなりに楽しめる。








ボイスコイルとの接続はいつも緊張するところだ。

若干のトライアンドエラーを経て なんとか成功した。

Altec 604E をウーファーで使用する

Altec 604E

515B相当のウーファー部を持つ

ダンパーのセッティングが微妙にバスレフ向けに調整されているのか

515のように低音不足になることもなく

しかもパワーを入れると、猛烈にエネルギッシュな音を出す

604Eは、ダンパーが薄いナイロン製で非常に柔らかい。

Foを低く、ブラブラの状態にしてある。


後年の分厚いメッシュ製のスパイダーとは音が違う

またコーンもホーレーの上質なコーンを使っており、薄く軽い。

深いコーンでコルゲーションがなく、想像以上に分割振動が少ない。

逆に604Eはダンパー、エッジがへたり易いので、過酷な使用歴を経たユニットは
リコーンされている物も少なくない。当然音は変わる
(後年の補修キットは604Gや604Hのパーツなので それらの低音に近い・・・これもカナリいいのだが・・・・ やや重い感じか)

604Eは、大概ボイスコイル擦れ、ボイスコイルの落ち込み、センター狂い等で本来の音がでていないことが多いので、過小評価されている不幸なユニットでもある。(逆に狙い目でもある。)



このユニットはズタボロであったので当然ダンパーがやれており、しかもリボン断線あり コーン紙変形ありで まともな音のでない状態であったが

丁寧にオリジナルの素材を使ってレストア、脆弱な部分を補強して、復活させた。

今音を聞くと、その甲斐があった感じである。

非常に切れのある、ハイスピードな低音で、しかも深く沈む適度な重量感も併せ持つ。

アコースティック、弦楽器などは206AXAの軽々とハイスピードな音が魅惑的であるが

フュージョンやロックの激しいビートやエレキベースの沈む音は 604Eの圧勝。

たまに聞く(笑)プログレ系なんかは 604Eは最高である。

こうした使い方では、ウーファーはアンプ直結が良い。

ほとんどフルレンジの感じの使い方だ。

オリジナルのネットワーク経由では、音場感も含め かなり音質が低下する。

パワーアンプはアムクロンのMT600 でドライブしているが、これはダンピングファクター1000以上と高く

ウーファーをきっちりと制動している。

適度な厚みと音楽性と弾力があり、相性は抜群である。

個人的にはJBLのウーファー系よりも、ずっと音楽に馴染む 感じ・・・・ でボーカル帯域も含め
評価している。