2024年6月9日日曜日

カメラレンズ光学好きから見た天体望遠鏡趣味 2

 カメラレンズ光学系マニアから見た天体望遠鏡という歪んだ内容です(すみません)

ワタクシの究極の押し望遠鏡がありまして・・・

タカハシのMT200です。

実はこの主鏡だけ、有名な天体マニアの方から譲り受けることができまして(幸運)

多くのフォトコンテストに入賞した鏡らしいのですが、これを手製の筒に入れてGPやGPDに載せられる超軽量なドブのような筒に仕上げたものを所有しております。中央遮光を小さくすべくギリギリまで接眼レンズを寄せた設計なので眼視専用に近いのですが、このMT200モドキの20cmニュートン反射で観察する天体は見事としか言いようがありません。

視野の真ん中は無収差なので、光軸をきちんと合わせれば、惑星の高倍率観察で本当に奇麗な像を結びます。土星も木星も結局シーイングに左右されるものですが、いろいろと試した望遠鏡の中で、一番きれいな像が高確率で得られたのはMT200主鏡の自作望遠鏡だったような気がします(記憶がたしかならばですが・・・)

タカハシのオリジナルのMT200は多用途かつ撮影を前提に設計されていますのでかなり大きく重く斜鏡も大き目なので、扱いは難しく、もともとJP赤道儀(NJP)に搭載されていた重量級の鏡筒ですので、今日では敬遠されるのか割とお安く取引されていたりします。

しかしかっての天ガの鑑定団でもMT200はほとんどお宝判定だったとの噂で、MT200主鏡は本当に良くできている感じです。ニュートン式はたった一枚の放物面主鏡で光学的に完結しているという、ある種究極の望遠鏡で、MT200はタカハシのかっての主力製品(フラッグシップ)でしたから(F6の設計もバランス良く適切)当然の結果なのかもしれません。

なので、もしMT200を見かけたら、そして投げ売りされていたら是非入手していただき、そのまま整備して生かすか、あるいは主鏡を救い出して、より軽量な鏡筒(ボイド管だと可哀そうなのでカーボン製の筒や、トラス式?)に入れるとか、あるいは中華製の反射鏡筒と主鏡を入れ替えるとか、いろいろ手はあると思いますので、是非日本の素晴らしい手工業の製品を愛用していただきたいと思ったりします。(おそらく手磨きなので鏡面が平滑かつ精度も高いのですね)

光軸調整やらセッティングやらで大型ニュートンは何かと大変ですが、眼視なら特に問題なく、撮影ではコマコレクターで周辺のコマ収差だけ補正すれば良いのですから、ニュートン式望遠鏡は凄いですね。

カメラレンズ光学好きから見た天体望遠鏡趣味

 子供のころから天体望遠鏡は憧れの品でした。

どうしても欲しくてでも高額で買ってはもらえず、近所の友人が誕生日プレゼントでもらって飽きてしまって捨てると言っていたものを譲ってもらい、月を眺めたのが最初の天体観測経験だったような(小学2年生?)実家の清掃でその望遠鏡が出てきて、鏡筒はプラスチック、レンズは虫眼鏡のような単レンズ(色消しの合わせレンズではない)口径は5cm程度だが絞りが入っていて3cmになっていた(多分収差がひどくて見えないのでメーカーが絞ったのでしょう)月が辛うじて拡大して濃淡が目より見えるだけで、他の惑星は粒(光点)のようにしか見えず・・・_| ̄|○した経験があります。

でも望遠鏡で空を覗くワクワク感と高揚感は凄いものがありました。


それから 小さかった子供が惑星(月や土星)に興味を持って、宇宙少年団というボーイスカウトの宇宙版のような会があってそれに入ったので、同伴の親も星を見るキャンプに参加して公共望遠鏡から星を見る機会があり、田舎の真っ暗な空の星を高級な望遠鏡で除くと凄い光景を自分の目で見ることができること、最近のCMOSやひと世代前のCCDを使って長時間露光するとびっくり仰天するような天体写真を撮影可能であることに驚かされました。


しかし子育てと介護と仕事があるとなかなか余裕はなくて天文雑誌やウエブの天文系のエキスパートのHPを見て凄いなあと感心しているのが関の山でありました。とにかく時間と労力となにより資金がモノをいう恐ろしい趣味でとてもじゃないですが門外漢が関われるようなシロモノではありません。


とはいえ、光学的には贅を尽くした機器であり、日本はその高級嗜好品の分野ではタカハシとビクセンという2大有名ブランドを抱えている天体望遠鏡大好きな国でして、海外で暮らしていた時に天文ショップを訪問すると(冷やかしですが)タカハシの屈折望遠鏡は神のような高評価で、日本のメーカー凄いよねと店員さんやお客さんが絶賛していたのを聞いたりしていました。(そのころタカハシで星を観た経験がなかったので そうですよねとヘラヘラ笑ってごまかしました 汗)


群馬県の低山にある公共天文台でタカハシのFS(フローライト)やTOA(ED3枚)の大口径が置いてあって(12㎝~13㎝クラス)それで見た星の輝きや抜け感は凄くて宝石のようだと付き添いの親御さん(お母さん達)も感動していましたが、にじみの一切ない、針で突いた点のような星が視野一杯に広がってキラキラしているのは何とも言えない光景でありました。これがタカハシと唸ったものです。とはいえ小口径のED(2枚レンズ)でも十分に奇麗なことがわかり、懐に優しいビクセンの8㎝ED屈折望遠鏡を愛用しておりました。ED80 だったかな

タカハシはほしくてもとても買えるようなシロモノではありませんでしたのでヤフオクなどを見ていましたが、買い替えだけでなく、最近は遺品整理や終活物品で出てくるものがありいいなあと見ているのですがやはり良いものは良いお値段が付いておりまして、値段が安いものはレンズが曇っていたりカビが生えて再生が難しいジャンク品であったりしてタカハシさんとは縁がありませんでした。(いつかはタカハシ)

ところで屈折望遠鏡以外にもいろいろな選択肢があることに気が付きましてジャンク品を買って修理したり、出物をゲットしてチューニングしたりしていろいろな望遠鏡を見てきたのでその辺のことをポチポチ書いてみようかと思います(汗)興味深いことに望遠鏡はタカハシだけではなくていろいろな選択肢があり、予算だけでなく(これ大きい)、使う環境(場所)眼視用、写真用 天候(シーイング)光害(街灯の影響)で良い望遠鏡が変わってくるというナカナカ奥深い機材であることがわかりました。

結論から申しますと、

1.ED3枚屈折望遠鏡(分離型エアースペース 各国が生産)と

2.RASA(シュミットカメラの現代版 セレストロン)と

3.シュミカセのACF(シュミットカセグレンの改良版でディスコン かってMeade社が生産していた)が良い感じでした。

それぞれ 

1.眼視も撮影もOK オールラウンド (コントラスト 抜け最高 シーイングの影響受けにくい)

2.撮影専用 だが 電子観望にも良い (暗いところで真価を発揮するが、意外に光害地でも活躍 ナローバンドフィルターとか) 

3.眼視用(ACF+XLTコートは抜けが良く 大口径低倍率で感動)(撮影メインならセレストロンのEdgeがいいらしいですな)

として使うと光学的ファンとしてとてもハッピーな気分になれました。

どれもこれも高いのでおいそれとは買えず

ジャンク品を修理して使っている感じです。

この中で 一番ねらい目は3で・・・

ミードのシュミカセは残念ながら会社が倒産しているため修理が難しいということで格安で販売されています。特に電気的トラブルが多いのはLX200 シリーズで、コンデンサーが寿命なので不動品の山、かつ修理はほぼ不可能な状況で鏡筒を抜いて利用しか方法がないのですが そこまでする人が減っている? などで全体にセレストロンほど人気がなく、安く入手できます。

 特にLX90シリーズの後半の製品(LX90 GPS やLX90 ACF)はLX200に引っ張られて不人気なのか、実は超おすすめ物件です。どちらもXLTコートが大変良く、抜けが良くなっている(乱反射激減)のと、さらにACFに関しては副鏡が非球面化されておりアプラナートになっているらしく、眼視では周辺まで無収差のように感じられ見事です。

像面湾曲が残っているのと、スポット径がやや大きめなので、高密度CMOS撮影には向かないのかもしれませんが、補正光学系はシュミット補正版一枚で完結しているため、増反射コートと相まって 抜けの良い 視野内に滲みのまったくない星を大口径で楽しむことができます。(惑星の高倍率は1と比較すると、日本のシーイングが悪いせいか、芳しくない夜が多いのですがCMOSカメラでスタッキング イメージングすれば驚きの絵になるのでおそらく光学系自体良いものでは・・)

星の眼視は大口径ドブソニアンに行く人が多いですが、組み立て、調整、導入、移動、追尾が大変なので気力が低下するとナカナカ辛くなってきますが LX90 なら自動導入で、調整は外気と馴染ませるだけなので楽々 自動追尾もしてくれるので、長焦点アイピースを使って次々に導入して眼視、ときどき記念写真撮影するぐらいなら楽ちんです。(LX90は電子基板も辛うじて流通しているので頑張れば修理もできるそうです。)



2024年2月3日土曜日

オーディオ趣味におけるガッカリへの対応というか予防

 趣味にのめり込むときは、気分転換したい、ストレスが溜まっているというときのココロの叫び、反射、逃避行動のようなものが潜在的な動機であったりします 汗。


地方の名士や都会のハイエンドな方々がなぜオーディオに途方もない投資をするのか、ストレス発散の一つの形であると考えれば理解できます。長岡先生も仰っていましたが割とお医者さん(開業)はオーディオ熱が高いようです 患者さんを抱えていらっしゃるのでなかなか旅行に行けなかったり、家で待機して書類を書いたりするときに音楽を聴いていてムラムラっとエスカレートするパターンはあるのかもしれません・・・


ところで趣味はストレス発散のためにやっているわけですから、逆にそれがストレスになるのは避けたい訳でして(汗)これをローコストでやろうとすると大変です(正直)

オーディオの恐ろしいところは、家に持ち帰って組み込んで調整して初めてその結果がわかるとか、繋いでからすぐに結果が出なくて しばらく使っていくうちに馴染んでいい感じの音になったりするとか(エージング⇢バーンイン) それまで あるいは つないだ直後はガッカリすることが多い さらに それを引きずって なじむまで待っても 結局いい音にならないときのガッカリは相当辛い

さらに相性問題に苦しんであれこれ機器の入れ替えを始めると最悪の事態になる(疑い出すとキリがない)泥沼にはまることもあります カーっとなるといけません・・・・

カメラや旅行の趣味であればそんなことはなくて結果はすぐ確認できますし、快感が得られますけれども、オーディオはそれがない・・・で悩むことが多かったような気がします。

ようやく安定した というか 多少のガッカリでも対応できるようになったのは、ある程度の経験を積んだから あるいは失敗を糧にガッカリしない選択ができるようになったからのような気がします。

高い買い物をして結果が期待外れは超ガッカリです(海外製や国内の異常に高額な機器は注意した方が良かったり)(輸入代理店やそれと密接につながった販売店や批評家の先生の意見は鵜呑みにせず、政治家パーティーではありませんが、利益関係の持ちつ持たれつ分を差し引きしながら良心的なコメントのみを謙虚に拝聴した方が良い・・・)なのでめんどくさいので最初から選外にしています(というかない袖は振れない)。いわんや高額なアクセサリー類はガッカリ率が非常に高いので手を出さないです。どうしても使ってみたい、試してみたい、というときは発売直後ではなくて、評価の落ち着いてきた数年後など、多少熱が冷めてから、できればオークションや中古に落ちてきたものを予算の範囲内で試すことでガッカリのショックを多少なりとも軽減することもできたりします。(おこづかいが足りないともいう)

ガッカリしない その1はスピーカーの自分の好みがわかる、自分の好きな音楽の鳴り方のイメージが固まる それに合わせたスピーカーがどういったものなのかが分かることでしょうか。定番と言われるものや批評家の先生方のおすすめが上記と合致しないことが多いです。今でしたらアマゾンのレビューや価格ドットコムやオーディオ系の板などもそうですが

自分の好みが分かり、それに嵌るスピーカーとの出会いがあればガッカリの確率は減ります。

ワタクシの場合はボーカル帯域がシームレスで音が前に出て小音量から中音量までスカッと鳴るのがとても重要で、あとは必要な高域と低域が帯域は欲張らないけれども全体に抜けが良いのが好きだということが分かりまして

そうなると、今の主流の小口径ユニットアレー、高剛性で鳴かない箱、低能率、ガッチリ抑え込んだネットワークでフラット再生のスピーカーはことごとくガッカリ なので最初からそちらは選外にしています(それしか置いていないお店も多いですね)B&Wがモニターの主流になって英国やヨーロッパ系のきっちりしたSPがなんとなくコンシューマー向けの王道になってからそういう商品ばかりになりました。とにかく奇麗で無難ななり方がして、音像はやや控えめで音場は奥に並んで箱庭のような美麗な世界になります。こちら系のSPを自分の好みに鳴らす(ダイナミックに前にも後ろにも飛ぶ)のは昨今の技術を駆使すれば容易なことですが(アンプに金をかけ、ライン入力を強靭にする)(デジタルアンプのお高いのでグリグリドライブすれば反応の鈍いスピーカーでもどうにでもなりますけれども・・・)無理やりねじ伏せるのもどうかな・・・とか、コストをかけた割に反応が鈍い(朗々と鳴らない)=ガッカリはガッカリなのでやらない方向です。

それよりは、ばっちり自分のツボに嵌る能率の高いスピーカーと格闘した方がガッカリしにくいです。とにかくフルレンジユニットをいかに伸びやかに鳴らすか それだけを考えれば良くて、多少粗削りではありますが最初から元気のよい音が飛び出してきますし、多少の荒は調整で抑え込めますから、バーンインと合わせて音がどんどん良くなっていく過程は楽しいものです。往年の高能率ユニットのダイナミックレンジはすさまじく、鳴りだしたら快感は止まらない・・・ストレス発散になります。

朗々と鳴るスピーカーはアンプ選びも楽しいものです。低出力だが微小出力が美麗な3極管シングルで十分にドライブしきれるので、この爽快感はヤバいです。夏場の管球アンプは暑苦しいので最大1ワットぐらいのデジタルアンプキットに入れ替えてスカッとさわやかな季節に合わせた楽しみ方も楽ちんです。(微小出力でも情報量の多いアンプであればどんなアンプを繋いでもガッカリしないで済むのはありがたいことです。)


2024年1月21日日曜日

I Believe In Little Things Diana Panton

 疲れたときに聴くと良い  くつろぎのボーカル

 Diana Pantonの歌声に加え、録音も独特の世界観があり

Dレンジが広いのかステレオシステムに問題(ぼろ)があるとビリ付き音が出たりしますが

直すと良く鳴ります(汗)



2024年1月20日土曜日

今から思うと 熱かったオーディオという趣味 昭和から平成の頃

 アナログレコードの再ブームだそうで、プレスされた新品のレコードが買えるのは、サブスク時代の反動なのでしょうか、効率やコストを考えたら理解できないことも趣味の世界ならでは。

今日、ふらっとレコード屋さんに立ち寄って中古レコードだけでなく新品のレコードを探すことができるのは幸せです。

昭和の時代、アナログレコードを買う、借りる(レンタルレコード屋の時代)それを家に持ち帰ってレコードプレーヤーの針を下してワクワクしながら再生していた頃が懐かしい。

昭和は据え置き型のオーディオの装置(フルコンポ)を揃えるのは立派な趣味でした。そのブームはCDへの移行とともに徐々に減衰して、ポータブル型のウオークマン、iPOD に主軸が移行、据え置きスピーカーではなく、主にヘッドホンやPC用・Bluetoothのミニスピーカーで聞くようになって 一気に縮小しました・・・・ 

昭和の時代日本の電器メーカーは力を入れて数多くの製品開発しました。その名残の大きな機器がハードオフやリサイクルショップで発見されたりします(時々掘り出し物あり)。

あの頃(昭和の後半ですが)オーディオマニアが異常にケーブルや電源に熱中していて、雑誌もそれを特集して比較視聴記事などを書いていました。あれは日本発らしく海外にも波及したそうです。(文献的には江川先生が最初との噂もあります)

その後、エスカレートして超高級ケーブル(海外製)が登場したり、一方、国内電気メーカーがオーディオ部門を撤退したり、縮小して超高級品へシフトしたりしました。海外の輸入に頼るようになり、オーディオマニアはだんだんとニッチで怪しい世界に移行していったような気がします。 リッチな階層の皆様は高級品を揃えることができますが、一般人の趣味とはずいぶんとかけ離れてしまいました。


ところで、ケーブルや電源の調整をすると確かに音は変わるのでナカナカ面白く、機器の調整の最後に行うと良い感じに仕上がったりして得した気分になりますが、バランスの良い機器、部屋との相性に問題がなければ、ケーブル電源による変化は極わずかで、取るに足らない程度のものであったりすると思うのですが・・・・当時は(商売もあったのでしょう)過度に誇張した記事も多くて、多くの読者を魔境に導いたのではないかと思われます。

ケーブルに投資するより、良いスピーカー(決して高級ではない)に乗り換える方がよっぽど良い結果が得られました。特に音楽のジャンルに合わせていい感じのスピーカーを見つけてそれを軸に相性の良いアンプを繋げばその組み合わせの試行錯誤だけで悦楽の趣味になりました。それに気づくのにずいぶん遠回りしてしまいましたが。

良いスピーカー(誰でも買える、作れる)の原点を辿ると、国産では三菱の16㎝(P610)をバスレフ指定箱に入れる辺りでしょうか。1発でも小音量再生ならとても良い音がしました。さらに箱鳴りを抑えるとかなり良い音になりました。

海外ではAltecの405(13㎝) JBLのK110(25㎝)のようなフルレンジを指定サイズのバスレフ箱に入れて、そのままでも十分楽しめますが(特にジャズやボーカル)、高域の指向性が狭いので音楽によって高域が不足したら適当な能率のツイーター(コーン型で良い)を足して また低音が不足したらセッティングを変えて、それでも不足ならイコライザーかトーンコントロールで少し膨らませれば、結果そんなにケーブルやら電源やらで悩まずとも、安心して音楽が聴けました。

より趣味性を高め、音量を上げたいなら15インチのAltec604E(切れ切れ)または605(万能)TrueSonicの206AX(万能)いずれも同軸ユニット あたりを オリジナルと同じ容積のバスレフ箱に入れて箱鳴りを調節(米松などの箱を適度に鳴らすと極上)すれば 空間を支配する音世界になりました。いずれもフルレンジのユニットで、ボーカルを聴くとはっきりと違いがわかるのですが、音声帯域の再生がきちんとしていて切れ目なくスムースに変換されるので、何を聴いても破綻しないのです。


そういう地味だが重要な話は割と平成や令和になってから自作者向けの雑誌や真空管アンプの雑誌にはっきり書かれるようになりましたが、昭和のころはあまり書かれていなかったような気がします。ごく一部のマニアの間でしか共有されていなかったのはまことに残念な感じはします。(今から思うと・・・偉い先生と熱いマニアが熱狂していたので実体としては訳のわからないような状況だったのかもしれません。)


自作スピーカーも今は小口径(10cmぐらい?)主流の時代らしく、15インチを使っている人は激減していると思いますが(涙目)15インチのいいところは小音量再生でも痩せないのと、チェロ、コントラバスの等身大再生が可能な点から、今後もアナログレコードのように完全に駆逐されることはないと思われます。(SR用として15インチユニットは今も活躍していますし)(大口径は鈍いと思われている節がありますが、銘器は強力な磁気回路とそれに比較すると軽量な振動版なので決して鈍い訳ではなく、どちらかというと駆動アンプの小出力時の特性に敏感なところがもろに出て悪印象に繋がっているようです。)




2023年12月3日日曜日

カメラとオーディオの趣味 それもクラッシックな

 久しぶりにカメラネタ等

カメラ趣味に関して最近の動向はフィルムの高騰があります ネガもポジも35㎜も120も

もちろん4x5もフィルムは猛烈な値段になり、インフレと円安の影響もあって

恐ろしいことになっている ポジフィルム35㎜1本4ー5千円では高すぎて写真は撮れません。(涙目)


とはいえ昭和のころの家族旅行のマイカメラのフィルム消費は20枚撮りを年間1本で

正月記念写真 お盆に里帰り 家族旅行(紅葉狩り) その他記念日 で紙焼きを

アルバムに貼って という感じで 節約してましたからあの頃の値段の感覚に近くなった

戻った感じなのかもしれません(涙目) そのぐらい貴重な フィルム写真になってしまいました。

一応ストックしているフィルムはあるのですが、経年劣化が進んでいると思いますし結局撮るのはデジタルばかりになっています。大判カメラはいつ活躍するのか??

若い人のフィルム人気はどうなるのか心配です。アナログレコードのようにフィルム写真も復活すると良いですね。 ネガフィルム36枚撮り一本がビックマックセットと同じ値段ぐらいなら若い人も含めて趣味として残るのでは・・・・ 

現状としてはチェキ一択しかない状況です フィルム生産の再整備 供給安定化で値段も常識的な価格に戻ることを祈るしかありません。 真剣にCMOSセンサをクラシックカメラのフィルムプレートに張り付けて取る例のスタートアップの製品に期待してしまうぐらいフィルムカメラの行き場がなくなっています。


真空管アンプはギターアンプ等のニーズがあるので生産がなくなることはないようでビンテージ管の高騰を除けば趣味として残りそうな感じなのは良いことです。需給もバランスしている感じです。

オーディオに関してはあまりにも簡単に聴けるサブスクの反動でCDやアナログレコードが見直されているのは良いことですね。テープもエモいらしく、オープンリールも高値で取引されているようです。一時期は粗大ごみ扱いでしたが。

我が家の真空管アンプも徐々に再整備を進めています。聞き直すとやはり良い音がします。

三極管シングル トランスやらパーツにそれなりのコストをかけたものは抜群に良い音がすることを再認識しました。

もちろん最新のデジタルアンプもスカッと抜けるようなハイスピードで良いですが(特に夏場などはありがたい)真空管の良いアンプはノスタルジーだけでなく、ノリというか何か来る感じがします。躍動感が違います。

スピーカーとの相性がはっきりしているのも面白いところです。ユニットの個性との相性もそうですが、箱の設計、バックロードホーンと音響迷路とバスレフと密閉と の相性もかなり効いてくるのがトランジスタアンプやデジタルアンプとは違います。

今はまっているのは、小口径フルレンジの箱の違いによる音像、音場の変化です。

VT52シングルのアンプでドライブするAltec205(204?)の音を比較するとバスレフ(スリット式)が密閉より圧倒的に良く、さらにバックロードホーンはバスレフを上回る素晴らしい鳴り方をします 抜けが良い スカッとした鳴り方 しかも ホーンロードがコーンを空気でダンプするのでなかなか制動の聞いたタイトな音がして 音像も 音場もいい感じになります。

この辺の良さが一世を風靡した長岡式バックロードの強みだったのですね(当時のFEシグマのユニットは正直紙臭く、低音のボリュームもかなり不足していて長時間聞いていられませんでしたが・・・ その後ユニットの改良が進んだと聞いてますが。この歳になるととにかく音楽の再生が最優先事項なので、情報量を増やすためハイ上がり気味の過敏なユニットを選択するのではなく、ボーカル抜群な中域重視のおっとりした性格で、密閉箱でも低音がそれなりに出せるが低域は基本だら下がりな、アルティックの小口径ユニット405や205を使うことで音楽再生へのバランスを重視しています)

バックロードホーンは箱がでかくなるのと見た目が異様なので家族からは冷たい目を向けられます。箱を小さく纏められないかずっと思案しています。スワンのような音響迷路という手もあるのですが直角に曲げた音道が長く続くと、癖が強くなり全体につまらない音になるので、バックロードホーンの長い音道をどのように効率よくコンパクトに纏められるのか試行錯誤してきました 最近ようやく方向性が見えて来ました 15年ぐらいかかりました(爆)



2023年8月15日火曜日

シグマのSAマウント 密かな愉しみ

 シグマのSAマウント 密かな愉しみがあります。 すでにディスコンとなってしまった一眼レフ機のマウントで、しかもメジャーなものではなく、シグマ社のみで使われたマウント規格。

噂によれば、AFのプロトコルはキャノンEFに似ており、マウントの機械的な仕様はペンタックスKマウントと同じだが フランジバックは微妙に異なるなど 謎の独自仕様であるが・・・

なにしろ2023年の現時点でもフォビオンのフラッグシップ(??)である、シグマクワトロHの採用しているマウントでありますから、それに接続できるレンズは当然シグマのレンズが良いわけでして、今ならまだ程度の良い個体がSAマウントで入手できたりします。

またシグマ社の愛情により、SAマウントレンズはLマウントやSonyEFマウントに接続できる純正アダプターが用意されておりますので、メイン機がSonyであっても、あるいはLマウント機であっても、活用できるというありがたいご配慮であります。

正直に申しますと、今頃はフルサイズかつ純正3層垂直分離型のメリル方式のフォビオン機がLマウントか何かでフラッグシップ機となり、フォビオン物件の撮影に大活躍しているような夢を見ておりました・・・しかし販売が遅れるのではと、恐る恐るですが、ある種の保険として導入したクワトロHでありました(過去ブログ参照)・・・はたして、その不安が的中している状況がいまだに続いております。(涙目)


いずれにせよ最新の(最後の)シグマSAマウントレンズはSDやLDレンズを多用した贅沢三昧な構成となっており、よほど特殊な写真(清?)癖でなければ文句のつけようのない素晴らしい映像を捉えることが可能です。(ちょっと重いけど)

SAマウントの最後に登場しているレンズはどれも外れがありませんが、特におすすめは18~35㎜ F1.8通しのズームです。APS(C 小さい方)用なので、APS(L ?大きい方)のクワトロHではわずかに四隅が暗くなったり、欠けることもありますが、わずかなトリミングで使えますし、中央付近の解像度やボケ感や抜けの良さは格別で、シネマ用高級レンズ(スーパー35規格)をレンズ構成はそのままにAF一眼用として供給しているという、知る人ぞ知る銘レンズなのであります。(このレンズはそんなに重くないので持ち出すのも苦になりません)