リビングのオーディオ SONY MHC-J970EX PRO Pixyの続き・・・
今回の改良のポイントはウーファーフレームの徹底強化にあった。
モーショナルフィードバックでガンガンにドライブされる16cmのコーンは、かなり軽量なコーンなのであるが
相当な大ストロークで動作する。
磁気回路全体が揺さぶられ、脆弱なフレームを含めユニット全体が猛烈に振動しているのがわかる。
従ってパワーが入れば入るほど音がボワンとした締まりのない音になる。特に低音はボコボコで最悪
鉛ウエイト接着、ウーファーフレームの強化の対策後は劇的に改善され、音のエッジが立って、低音も締まりのあるものに変化し、本領発揮といった感じになる(笑)
中域から低域は16cm一本のフルレンジ動作なので、音の繋がりも当然良い
ある程度の音量を入れると充分に量感のある、厚みのある音が出る。
但しビンテージのモンスターユニットとは対照的で、音の立ち上がり、切れ、深く切れ込みのある立体音像といった感じはなく、淡泊でややソフトな音像である。
この繊細さは、エレクトロスタティックの高域にマッチし、スムーズで聞きやすい。
ツイーターの音量をやや高めに調整し、ツイーター軸上で試聴するのがポイントである。
BGMで聞き流すような使い方には最高である。
このスピーカーの弱点はエレクトロスタティック型のツイーターで、静電気で
埃を吸い込んで電荷が溜まらず、音量が落ちることが多いこと。
それだけでなく、劣化した膜がべとべとと電極に張り付いてレンジが狭くなるのである。
この対策は有効なものはないが、息を強く吹きかけるという原始的な方法(大笑い)と
最近気づいた方法なのだが、事務用の”シール剥がし”のスプレーをほんのチョットだけ電極のところに吹きかけると・・・・・・見事な高域が瞬時に蘇る!(笑)
おそらくネトネトして電極に張り付いた振動膜が剥がれるのであろう。
繰り返すが、吹き付ける量は、絶対に、ほんのチョットだけ である。大量にかけると、ツイーターのアクリルフレームに亀裂が入りボロボロになってしまうのだ・・・(大泣き)
対策後に非常に良く鳴っているSONY MHC-J970EX PRO Pixyのスピーカーで音楽を聞いていると
日本人はやっぱり淡泊で色づけの少ない音の嗜好があるのかなと・・・なんとなく思う
パワーアンプ部の半導体がそれほど高級な素子ではないので(笑)表現力に限界はあるものの
日本的な美しさを湛えた、限りなく繊細透明で、しかも低域の量感もあるこのスピーカーは
ただものではない・・・隠れ銘スピーカーである。
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