興味深いことに、手持ちのFostexのGZ75+アムクロンでの再生が、比較的好印象であった。
GZ75はフォステクスのユニークなスピーカーである。アルニコマグネットのエッジレスウーファー、多層コートした10cmコーンユニットをミッドに搭載した、フォステクス(フォスター)の隠れ名器だ(笑)
我が家のGZは音質向上の対策として、木質硬化剤で合板を強化し、音速?を上げ、内部配線材を全交換する改造を施しており、今風のクリアーな音になっている。
ツイーターはオリジナルでは比較的おとなしいコーン型が搭載されているのだが、これをFT17ホーン型(リング式)に換装して、切れ込みの良い音にしている。
フラットでかつ、要所の音色がしっかりしているナカナカ良いスピーカーなので、このような難しいCDも、それなりに気持ちよく鳴る。
特に高域がホーンで浪々と鳴るので心地よく、また、ウーファーも 軽いが芯のある スムーズな音で
それなりに迫力もあって楽しめた。
こういった、録音イマイチのアルバムは、結局、バランスの良い中音域を持ち、くっきり型のハイ+バスユニットを持つ個性派スピーカーを使い
ユニットのキャラを適度に滲ませながら再生すれば、それなりに改善するということが分かった。(笑)
そこで、低音域は206AXA+アムクロンでかなり良い感じであったので、この上の帯域をアルティックの604E (ややキャラが濃く(笑)、積極的で分解能の高い・・・・)に担当させることにした。
604Eはボーカル域、中域が安定感のある良い音色で、前に出る感じであり、
さらに、802相当のドライバーは清涼感のある瑞々しい音で、適度な華やかさもあるので
団子状でレンジが狭く感じられる、このアルバムの音を強制的に染め上げる(笑)には好都合ではないか?と考えたのだ。
CD出力をダイレクトに6L6GCプッシュプルのアンプに入力し、604をフルレンジ動作させる。
ドライバーのロウカットコンデンサーは容量をやや多めにして(ホーンを朗々と鳴らすため)みた。
予想通り、いい感じだ。(笑)
604Eのからっとして陽性で、前に出る音がこのアルバムのネガティブなポイントをうち消して
それなりに深く切れ込んで ダイナミックな音像らしきものがようやく浮かび上がってきた。
特に ホーンの透明感のある音が、シンセの高域やシンバル音を引き立てて
キラキラときらめく感じがナカナカ良い。
アムクロン+206の躍動感ある低域とあわせて
かなりノリノリなご機嫌サウンドを展開してくれた。
恐るべし 604 + 206 +アムクロン である。笑
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