夏休みはパパ、ママは大変である。
溜まりに溜まった、子供達の夏休みの宿題を無事終了させるためには、アメとムチが必要不可欠である。(涙)
従って家族サービスのために子供を映画館に連れてゆくのも重要な仕事である。
悲しいかな、下の子供はまだ小さいので○○モン映画なのである。(大泣き)
随分年上の長男も我慢して見ているところはエライ(まだ幼稚なので案外好きだったりもする・・・・)
オトーサン的には最近のシネコンの設備の良さ、綺麗さに驚くことしきりである。
昨年は神保町の三省堂の裏に出来たシネコンで○○モン映画を見た。
今年は新宿○○デリーである。ここも最近オープンしたらしく非常に綺麗
映画は○○モン映画なので、安心して楽しめる(結構感動したりして・・・・涙)
で、どうでも良いことだが、どうでも良くない、サウンドチェックである。
ここは最新のシアターサウンド、カナリ気合いを入れて設計したと聞く。
シアター1が一番凄いらしいのだが、今回は家族サービスの悲しさでチェックできず・・・・。
で、シアター9って小さい127席の部屋であった。シートが良くて、シートバックが高く大きく、スクリーンの輝度も適切。なかなか快適である。
サウンドであるが、部屋の無響化を徹底している。廊下のスロープからして、しっかりと吸音されており、夏休み子供映画の定番である、子供達のおしゃべりが ぜんせん聞こえない。これは凄い!
また、中低音がボンボンと部屋中に飽和していた、昔風のシアターサウンドとは違って、大音響になってもほとんど飽和しない。 静音、吸音設計が良いということなのだろう。
一方、残響に関しては、ほとんど無い感じなので、無響室的な空間である。
昔、某研究所で、完全な無響室に入ったことがある。敏感な人は、完全な無響室ではかなりの苦痛を味わうことができる。恐ろしい世界である・・・・・汗 耳が詰まったような感じになるのだ。
ここはさすがにそこまではいかないが、たった一人でこの部屋に長時間居たら、気持ち悪くなる人も出るかもしれない
さて、無響でデッドな部屋だけに、5.1+αのスピーカーの音がそのままダイレクトに近い形で、聞こえてくるので、スピーカーの素の音をチェックすることが出来た。
スピーカーシステムはスクリーンの陰で見えないので、どんなものかは想像の域を出ない。おそらくは15インチダブルのバスレフの上に3-4インチクラスのダイアフラムを使ったコンプレッションドライバー+樹脂製ホーンを乗せ、中域をコーン型のミッドバスで強化したものか、あるいは最近流行のコーン型ミッドバスユニットにフロントローディングホーンを備えたシステムではないかと思われる。 (妄想の域を出ないので完全に外れているかもしれないが・・・・笑)
アンプはパワフルで全域フラット。
非常に明瞭な音で、特に爆発音などの効果音は迫力があって、さすがに映画館らしくて良い感じである。 高域もビーム状にならず、中高域の指向性のコントロールもナカナカ良い。
で、肝心の音が良いか・・・・であるが・・・・どこか微妙なのである。
スピーカーをスクリーンの後ろに設置するだけでかなりのハンディがあるし、それをイコライジングでカバーしても完全にぬけない事情は分かるのだが、やっぱり音抜けが良くないのである。
それから、スピーチ領域の品質が今ひとつなのである。どこか人工的で、ばらけているような、オンマイクでは割れる感じすらつきまとうのが非常に残念であった。
さらに、シネマサウンドのポイントでもある、中低音から重低音のボリュームと質感であるが、これがいかにも昔ながらの中級PAサウンド、SRの音を引きずっているのである。
充分チューニングされていない15インチ前後のウーファーの悪いところ、すなわち迫力のある音ではあるが、やや大味で質感がいまひとつのバタクサイ音、 これが 所々で丸出し・・・・・ 涙
デジタルコントロールとアンプの能力により、昔のようなビリツキやこもり、ドタバタな感じはなくて、非常にコントロールされた、バランスの良い、迫力ある音であることは間違いないのだが、何かグッと来るものがない。
昔のアルティックのA7、A5なんかの方が、最新のシステムと比べて、少なくとも声に関してはずっと良かったような気がするのだが・・・・・。しかも、昔のアルティックの低域はややボコボコ気味ではあったものの、音塊が前に飛ぶ感じが、あれはあれで迫力があってよかったような気がするのだが・・・。
最近映画産業は活況を呈しており、古い映画館は次々と閉館され、最新のシネコンが続々と建築されている。昔のアルティックのA7、A5などは、もはやメーカーもなく(EVに買収されディスコンになった 敵対的買収ってことになるのだろうか?) 今はメーカー純正のメンテナンスサービスもないらしいので、次々に廃棄処分されているようだが、A5だったらデジチャンでマルチにしてアンプを良い物にすれば、今でも相当な力を発揮するはずなのに、勿体ない話である。
我が家でもドライバーなどの廃棄品を一部引き取って、素敵な余生を送って頂いている訳であるが、それはもう最近のシアターでは聴くことの出来ない、非常に味わい深く、音楽的にハッピーな世界である。
老兵は死なず・・・・・
密かな楽しみといえるのではないだろうか。
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