内部補修し、外観を新調したESL57。
いよいよ落ち着いて、じっくり試聴してみる。
アンプは抜群の駆動力のある、Amcron Macrotech 600である。
肝心のサウンドであるが
特にやや古い録音のボーカルものは
思わず笑っちゃうぐらい・・・凄い。
丁度スピーカーの間にぽっかりと浮かび上がる声、ホログラフィックな音像
中域が非常に分厚く
ESL63proがやや繊細でフラット指向であるのに対し、
このESL57は、コンデンサースピーカーとは思えないほど、芯の太い、厚みのある音である。
レンジは決して広くないのだが、 音楽に必要な帯域は充分カバーしている。
中域の張り出した、フルレンジ的なカマボコ状のエネルギー特性が非常に好ましい。
中低域に適度な盛り上がりがあり、安定感のあるサウンド。
音量を絞っても音が痩せない。
最近のマルチウエイのシステムは、ボーカルが分離して一つにまとまらない感じがどこかにつきまとう場合も多いのだが、このESLはフルレンジそのもの、ピタッと一つの音像に纏まるのが凄い。(実際は2ウエイなのだが・・・全く分離しないのである。)
適度にソフトフォーカスで、トランジェントはコンデンサー型ならではの素晴らしさ。歪み感も極小である。
欲張りな要求をすれば、金管楽器の吹き抜ける感じや、ピアノのフレーム感は今ひとつで、やや詰まった感じの音になる・・・・
しかし、安心していつまでも聴き続られる、安定した、充実した、音楽性のある音である。
ベテラン音楽愛好家に愛用されている理由が良く判る。
ハッキリ言って、大人の世界である・・・・・・。(ワタクシにはちょっと早いかな・・・・笑 )
こういうのを本当の銘器と言うのかな・・・・と、ふと思った。
0 件のコメント:
コメントを投稿