2008年5月29日木曜日
自作ダイアフラムの微調整
床に転がした状態で音出し
巨大な磁気回路 馬蹄型アルニコVマグネット
フィールド型磁気回路の時代に、省電力という軍の要求に沿ってアルニコマグネットへの置き換えが進められたらしい。
アルティック604はもともと海軍のソナー用に開発されたという話もある。確かに白い塗装の初期型604は船体部品の塗装のようにも見える。残念ながら大戦には間に合わなかったらしいが。
ちなみに、この206AXの前身である106AXや 、さらに一つ前のP52A(これはウエスタンがモニターとして使用したらしい)などは、真っ黒なフレーム、鉄、アルニコ剥き出しの角張った磁気回路など、随分とスパルタンな印象で、いかにも業務用の趣がある。
(音もまた外観に似て、中高域が若干乾いた感じに聞こえた)
そんな時代の遺産?を受け継ぎ、アメリカが最も豊かな時代に開発されたのが206AX。
今日気づいたのだが、この206のダンパーには、なんと1940年製造を示唆するマークが記されていた。
206AXの製造年代には諸説あり、50年代からとの説が有力なのだが、40年代の説、さらに戦中あるいは戦前に開発されたとの噂すらある。
1940年製造のダンパーが50年代まで在庫されていたのだろうか、あるいは40年代に作られたのだろうか、などと考えるだけで楽しい。
フレームがライトブルーに、マグネットが赤く塗られているのが、いかにも民生用のtru-sonicらしい。
エッジはオリジナルではない。
ダイアフラムのセンタリングはなかなかシビアな調整である。
このフラムを固定する3本ネジを少しでもずらすと音がガラリと変わってしまう。
何回かの試行錯誤の上、微調整したところ、さらに音抜けが良くなった。
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