2008年5月21日水曜日

空気の掴み加減・・・・・ ESL 63pro

極小音量で聴くなら、ESL 63pro。非常に気に入っている。 音やせしないのが特徴。

ESL 63proの修理が終わって、初めて試聴したマイスルのリラクシンで、マイルスが早口でボソっと指示を出してるのが、やけに生々しく 驚いたのは記憶に新しい。

トーンコントロールで僅かにバスブースとした方がバランスが取れる場合もあるのだが、とにかく自然で厚みのある音が出せる。コンデンサー型とは思えない。フルレンジが鳴っている感じである。しかも極微弱音はコンデンサー式ならでは、である。

フィリップスが長年モニターとして使っていたようであるが、同レーベルのホールトーンをきれいに収録するポリシーと、このESLは良くマッチしたのではないかと思う。

高音から低音までのパルシブな音をオシロで観察すると、矩形波などが非常にきれいに再生されていることが判る。 ダイナミック型などは歪んで悲惨な波形になることがほとんどなのだから大変な性能だと言える。

このスピーカー、振動板面積は大きい。この面積がキーになるのだと思う。

平面振動板でそれなりの量の空気を揺るがすには、面積が必要になってしまう。振動板は大きくなると分割振動などの制御が大変だがコンデンサー型にはその問題がない。

設置面積と後方のスペースの確保は厄介で、経年崩壊するエレメントの修繕はなかなか大変なのだが、苦労の甲斐のあるスピーカーだと言える。

クラッシック向きとされているが、アムクロンでドライブする63proは、深夜小音量でジャズを聴くのにも重宝する。パルシブな音がシャープなので、案外はまるのだ

0 件のコメント: