Quad ESL 63 pro
極めてナチュラルなサウンドを実現する、イギリスのスピーカーの名品である。
深夜、ニアフィールドリスニング用として使うことが多い。
ハンドルを引っ張って、部屋の中央付近に引っ張り出し、
いつもの定位置に固定する。
リスニングポジションとスピーカーを正三角形の位置になるようにし
かなり内振りにして、リスナーの耳辺りを狙う感じにセットする。
リスニング姿勢は、椅子に座って俯瞰するよりも、カーペットに座った状態が良い
スピーカーの面積が大きいので、2枚の衝立の目の前に座るような感じだ。
そして、再生すると、2本のスピーカーの間に音像が立ち並ぶ感じになる。
微少信号が極めて正確に再現されるので、
ステージかぶり付きで聴いている聴衆の感じになって、雰囲気が最高に味わえる。
音像は極めてホログラフィックで、ボーカルは自然な口、人肌の感じが素晴らしい。
音が詰まった感じになるときは、微妙にリスニングポジションを前後にずらし、
またスピーカーの内振りの角度を微調整すると、抜けのよい良い音になる。
ソースによっては若干BASSを強調すると良い場合もあるが、
AMCRONのような駆動力のあるアンプでは、その必要性を感じることは少ない。
コンデンサー式の薄い膜の振動板の振動特性や音の特性は非常に優れているが、
充分な音圧が得られにくい場合があり、振動膜自体の僅かな共振によって、膜の癖のような浅めの響きが多少耳障りになる場合もあるが、それは僅かである。
総合的な音の良さは、修理の苦労を補ってあまりある感じだ。
このスピーカーの使いこなし方には諸説あり、部屋をこまめに除湿しろとか、スイッチを入れてから聴くまで最低数時間待てとか、大音量は避けろなど、いろいろ言われている。
ワタクシが思うに、最も大切なことは、この筐体に捻るようなストレスを決してかけないことである。
移動するときは特に注意して、捻ったり、傾けたり、倒したりしないように注意しなければならない
さもないと、発声ユニットに高電圧のリークが発生し、雨だれや、ブーブーといった異音に悩まされることになる。
(ほぼエレクトロスタティックユニットの寿命が尽きている個体が多いので、何もしなくても、自然に高圧リークによる異音が発生してしまうことが充分ありうるので、かなりリスキーなお品である 修理代の見積もりは・・・・・・ 大泣き・・・・・・である 自分でキチンと直すのは、海外からキットを取り寄せたりと、やや大変である。あまりお勧めできないが、根性があれば、やってやれないこともない・・・ といった感じである。ワタクシの場合、家族への言い訳と、粗大ゴミにするのが恐ろしくて、泣く泣くやった・・・・・)
0 件のコメント:
コメントを投稿