2009年5月13日水曜日

604E 再考2

altec 604 E
オリジナルのネットワークを使わずに
素の状態でどんな音がするのか、ドライバー部にコンデンサー一発、ウーファーは直結で聴いてみた。

ウーファー部は案外中高域が伸びていて張りがある。

バスホーンドライバーをバスレフ箱に入れた時のような音だ

若かりし頃にフォスのΣシリーズを小さなバスレフに入れて・・・・・大泣き あんな感じのエネルギーバランスではある・・・・ が 今回はさすがに15インチウーファーなので、あの時よりずっとマシな音である。笑


低域はだら下がり。出ていないわけではないが、中域のレベルが異常に高いので
隠れてしまう感じ。磁気回路が強力すぎるのであろう・・・・・・ 泣き

ただ、15インチウーファーとは思えない軽やかな音。10-12インチのミッドバスのような音である。

試みにフェルトのカバーを撤去してフルレンジとして聴いてみる。

高域は全く出ていないが、中域は結構ヨロシイ。笑

繊細で小回りの利くカラッとした音。分解能は案外高い。15インチウーファーとは思えない。

また3インチボイスコイルにしては、1キロぐらいまで案外マトモナ(笑)音が出ている。

フェルトを剥がし、ローパスフイルターを撤去しても、変ながさついた音はしない。

全体に中高域寄りのエネルギーバランスではあるのだが

良く出来たフルレンジユニットのような感じ。

それでボーカルの再生が綺麗なのだ。

これはこれで決して悪くない。結構イケル・・・・・ 笑

604Eのウーファー部は ウーファーではなくて、

磁気回路の強力な、フルレンジ と考えた方がよさそうである。

そういえば、Tru-sonicの206にしても、Altecの515や604にしても、元々のルーツはウエスタンの
大口径フルレンジ(フィールド型だが)であるから、当然といえば当然か。

しかし、いつの間にか時代の要請で、フルレンジを無理矢理ウーファーとしてチューンしなければならなくなったのも運命なのだろうか。

いずれにせよ、604Eは比較的初期型であるからフルレンジ扱いとして考える。

ということは、これからイロイロとやり方が思いつくのだ。笑

2009年5月11日月曜日

Altec 604E 再考


Altec 604Eのレストアも一応終了。

ボイスコイルに若干のスレは残るものの、中小音量動作では問題にならない程度までスレを軽減。

慎重に音だし開始。

イイ!

引き締まって 綺麗な音だ。

パーンと張りのある 軽快な キレのあるサウンド。

アンプは6L6GCプッシュプルである。

特にボーカルはナカナカ良い。

エネルギーバランスはやや高域寄りか。

低音はやや出にくい感じの素性かと思われる。

ボイスコイル位置の調整をしてみる。

この時代のユニットはダンパーがへたっていてボイスコイルが奥に落ち込んでいるものが多い。

604系は比較的ロングギャップなのだが、
ボイスコイルがギャップから外れると途端に分解能が落ちる。

正常な位置に調整すると実に繊細な透明感のある音が飛び出す。

特徴的なのは802相当という1インチスロートのドライバーの音

高域端から爽やかな音が出てくる。299や288と比べると、軽いというか、ややハイ上がりな感じか?

ところで、オリジナルのネットワークは・・・・・・・大泣き さすがに今となっては?????

やはりマルチで楽しむか、あるいはネットワークを改めて作り直した方が
音の鮮度、切れ、透明感などは確実に向上し、

今っぽい音に仕上がって、全体のパフォーマンスは良くなると思われる。

さて、604Eの清涼感とキレのある、カラッとした音。ジャズは最高である。

こういうのも結構好きデスケド・・・・

長時間聴いているとだんだんと・・・・・涙

うーむ。アメリカ人・・・・・カリフォルニア人っぽい感じ?か? いいんですけどね 笑

もうちょっと表現に深みというか、陰影というか、余韻みたいなのも
あっても良さそうじゃあないかナ・・・・とか。

最初から605とかだと、バランスはもう少し良さそうではある・・・・・

しかし604のこの駆動力とポテンシャルは凄い。なんとかこれを生かしてみたいと思う。

これをどのように自分好みの音にチューンしようか・・・・・・と、これから楽しみな試行錯誤が始まる。

2009年5月6日水曜日

604E

604 Duplex

それにしても 凄いユニットである。フレームやマグネットアッセンブリーの作り、全体に非常にガッチリとしていて、塗装などの仕上げも美しく、工作精度は極めて高い。

おそらく多少は減磁しているだろうが、ギャップ部の磁力は相当に高く、経年で脱落、ギャップ間に挟まっている金属の小片を除去するのに苦労する。

この辺は純鉄製と思われるが、ホーンを止めているビスの辺りから生じた長年の錆びが、ギャップ部に及んで 錆びの粉がギャップに入り込んでいる。

それに工作時の旋盤の削りカスと思われる破片?まで挟まっていて・・・・これではボイスコイルに干渉し、変な音になるはずである。



こういった、ありえない状態 が 普通にありえる・・・・・ のが、いかにもアメリカ製らしい・・・・笑

コーン紙の皺は少しずつ伸ばして・・・・まあなんか大変な作業ではある。

断線箇所も探さないといけない。ぱっと見た感じは切れてそうなところは判らなかったので

テスターと実体顕微鏡のお出ましである(笑)


ダンパー (スパイダー)は、非常に木目の細かい繊維状のもので、いかにも繊細な音が出そうである。

コーン紙も軽く、中域、微小入力重視の設計が伺える。

これは本当にポテンシャルの高そうなユニットである。

2009年5月5日火曜日

Altec 604 E Duplex restore 4

作業中・・・で汚い・・・・涙



いつも、こんな面倒な作業はやりたくない と思いつつ また チャレンジしてしまうのが・・・・泣き

ギャップ幅が非常に狭いため、通常のトライアンドエラーでは調整しずらく、薄い紙を八方に挟んで
調整、傾き、歪みをチェック

エッジワイズのボイスコイルは結構厚みがあり、ほんの少しのズレで、ギャップを出入りする際に引っかかる。

ひどい引っかかりはボイスコイル破損、焼損の危険あり。

僅かな引っかかりは そのまま 音の歪みに・・・・ 涙

音の歪みは 紙臭い感じのほんの僅かな歪みで、音量によって殆ど気にならない時もあるが曲者である。ビンテージユニット故、知らず知らずのうちに歪んでる可能性は結構高い。


ちなみに古いアルティックは紙臭くて嫌いという人は多い・・・ 

しかし本調子のアルティックは結構まともな良い音で 

アンプさえ良ければ、少なくともあんまり紙臭くはないと思うのだが・・・


オリジナルのボイスコイル コーンの製作時の跡を見ると、結構粗っぽく接着してあったりして・・・・大汗

しかも磁束密度を高めるために、ギリギリな設計のギャップ幅。

これじゃあいつか必ず擦るなあ・・・・といった感じに見える (涙)

コーンの組み付けの精度が悪く、経年変化でダンパー、エッジがへたってきて、

ボイスコイルの微細な擦れが生じ・・・・

それによる歪みが原因で音が不調になって、超紙臭くなっている場合も結構あるのではないだろうか?

布エッジ+ビスコロイドは、JBLのウレタンエッジのようには経年でボロボロにならないから、ダンパーやエッジの交換時期も良く判らない 笑

リコーンせず ずっと使えると勘違い 確かに 鳴ってはいるし・・・・・  大汗

ところがリコーンすれば そっくりまるごと交換になるので、音も変わるし、オリジナルの初動感度の高さは失われてしまう・・・・

やっぱり 根性を入れて、オリジナルパーツを丁寧に再生して レストアするしかなさそうである




2009年5月4日月曜日

Altec 604 E Duplex restore 3

Altec 604 レストア

シワシワのコーンを伸ばし、セルロース系の接着剤を浸透させて補修する。

ボイスコイルの擦れを除くのに苦労する。

ギャップが非常に狭いのだ。

リボンのエッジワイズなのだが

本当にギリギリなギャップ幅なのである。

ほんの僅かの歪みでギャップと擦れる。

擦れると歪みが出る。

特にピアノのアタック音で歪みが顕著に現れる。

繊細な作業だが ナカナカ楽しい。

Altecの604や515のスペック表を見ているのだが

スペック表にQ や m0が載っていない・・・・・ 大泣き

モデル毎に Q や m0がかなり異なるのは間違いないはずなのだが。

それを確認する手だてがない。

604相当品とされる 515Bの Qoは0.18、moは62g 前後らしいのだが・・・・・ 

どう見ても 604のスパイダーやエッジはソフトで、Qoはもっと大きく、ブラブラな感じに見えるのだが・・・・・?

おそらく バスホーン駆動用の515と バスレフ前提の604では磁気回路はほぼ共用でも、チューニングを変えているのだろう。

2009年5月3日日曜日

Altec 604 E Duplex restore2



このユニット、レストアしながら改めて構造や材料など、細部を確認すると、ただ者ではないことが判る。

まず非常に強力な磁気回路を搭載していること。

スペック的には515B相当と言われるが、マグネットのセンターをホールが貫通し、そこを同軸のスロートが通る

磁気的にはどうなのだろうか 僅かに515より弱い感じだろうか?

いずれにしても非常に強力なものであることだけは間違いない。

大型のバスレフが推奨だが、低音ホーンをドライブ出来る力もありそうな感じである。


背中に背負った、高域のホーンドライバーもまた、1インチながら本格的なアルニコVの磁気回路で、カナリシャープに決まる。

1インチらしく高域の伸びも良い。一方、同軸の内臓ホーンはスペース的に設計の制約が多く、かなり小さなラジアルホーン+準マルチセルラーホーンを搭載している。これをウーレイのように、もう少し大きくしてみたいナアと思う。

ホーレー製の604Eのオリジナルのコーン紙は軽く、比較的薄い感じのものである。

また、ダンパーも薄く、ソフトなものを使っており、非常に硬いダンパーを使っているJBLの2220Bなどと比べると、かなり繊細な入力信号に対しても追従出来そうな感じである。

JBLよりも、より中域重視、かつ初動感度や微細信号の再生を重視した設計と思われる。

これらの特徴を見ると、なんとなく最近のフォスのバックロード用の高級フルレンジを思い起こさせた。(音自体は大分違うけれど)

コーン紙へのこだわり、微細入力や初動感度への最適化、強力なアルニコ磁気回路、適度にダンプされた軽い低音など・・・・

フォスのバックロード用ユニットは昔は紙臭かったけれども(笑) 最近のユニットは従来品のような紙臭さがなく、中高域の暴れがなく、中域のスムーズさもあって、高く評価されているようだが、ユニットの進んでいる方向性がこの頃のアルティックと案外似ているような気もするのだ。(笑)

従って、可能性として、往年のビンテージユニットである604Eをベストチューンして、質の高い強力なアンプとデジタルチャンデバでねじ伏せれば(笑)、かなり微細かつ現代的な音を再生できる可能性があるのではなかろうか?

特に中大音量で使う場合、かなりハイレベルな再生が可能になりそうだ。

構造と素材だけを見ても、いかにも鳴りそうな、本格的なユニットであることは間違いない。




Altec 604 E Duplex restore


レストア開始


604E・・・・・

比較的初期のアルニコのもの・・・・・ 理由はそれなりに



604はアルティックの定番ユニット バリッとした力強い音が特徴

一方我が家ではTru-sonic の206AXが普段から活躍している。

15インチ同軸として常に比較される両者だが キャラクターはマッタク異なる。

落ち着いた 厚みと余韻 節度のある206と

直裁的で鋭い切り込み、カラッとパワフルな604

いつもは206を使っているのだが

時にはバリバリとした604の音で50年代のジャズやジャズボーカルを聞きたくなる・・・・笑

604は極初期のモノや、マンタレーホーン採用+最後のアルニコのH型の人気が比較的高いらしい

ワタクシ的には、初期型は高杉で、とてもじゃあないが手が出ず。

604Eは中古の流通量から値段的にこなれている 音もナカナカとのことで、これをチョイス

(単に値段が一番安かったから・・・とも 笑)

この604はモニターやホールの音響用として、またジャズマニアの定番として

日本に大量に輸入されたので、球数が多く、入手は容易

値段も ジャンクに近い程度の悪いモノならば・・・時々激安で処分されていたりもする・・・・笑

だが、使いこなしはカナリ シビア・・・・・・泣き

家庭使用では有り余るパワーと オーバーダンプ気味の低音を出しにくいウーファーコーン

しっとりと鳴らしたい人にはまったく向かない、ハッキリ言ってじゃじゃ馬である。

メインシステムに据えられるという自信はマッタクないのだ・・・・・が

あの強烈にキレの良い604の音を一度聞いてしまうと やっぱりチャレンジしたくなる。

生音に近い 音に太い芯のある バリッとした音像は魅惑的である。

アル意味、怖いモノ見たさに  ジャンク品をゲットし

レストアプロジェクトの始動となった。

到着して後悔・・・・なんせ15キロもある怪物ユニット 箱もデカイし、ユニットの奥行きも尋常ではない。
この2本の収納はどうしようかと真剣に悩んでいる・・・・・泣き

届いたブツを詳しく検分すると・・・・コーンが完全に潰れていて

端子間に導通マッタク無し・・・・・・・・ 大泣き

ただし、奇跡的に コーン紙に破れは無かった!

ダンパーもエッジもややへたっているが、何とかなりそうな範囲内である。

この手のユニットのレストアで最も重要なのは

オリジナルのコーンとダンパーが残っているか に かかっている。

604のリコーンキットは多数流通しており、アルティックのオリジナルの部品もGPAから入手可能ではあるのだが

比較的初期の604に採用されていたダンパーとコーンはそれらとはカナリ違うようなのだ・・・・・

604はキャラが濃いユニットなので、そんなに決定的には影響しないものの

リコーンによって音が大幅に変わってしまうことも希ではない (大泣き・・・・・)

できればオリジナルのダンパーとコーンで無事修復を完了したいのである。