2009年10月20日火曜日

Every Grain Of Sand  Barb Jungr  LINN




Every Grain Of Sand ~ Barb Jungr Sings Bob Dylan

LINNのアルバム

Barb Jungrがボブディランの名曲を歌っているアルバム。

SACDで、収録はすこぶる良好である(涙)

立体的な音像が

スピーカーの間に立ち並び

声が部屋に浸透してゆく感じが 圧巻

口の動きが見える というぐらいのリアル音像だが

非常にナチュラル 唾が飛ぶような (笑) 妙な誇張されたリアルさではなく

しっとりと 肉感があって 歌い上げる感じ。

リアルサイズのピアノ

小コンサートホールで目の前にある感じ

ふわりと浮かぶストリングス

こうやって女性ボーカルで聴くボブディランというのも

なかなかセンスが良いというか、大人の(オジサンの)世界で

まったりと楽しめる。

節度あるHifi音は

私のところでは やはり フォステクスのオールリボン式システムがベストマッチであった。

このスピーカーユニットはinfinity のIRSシリーズに採用されている。
特にミッドバスまで含めて、位相関係が厳密に管理されており、波形の歪みが極小なため

立体音像が揺るぎなく

空間に浮かぶ。

プレナー型故、双方向に音が放射されるので

反射音を含め音場が形成される

音場の広さだけで言えば

最新の小口径ブックシェルフやトールボーイの超高級無共振スピーカーの方が広いのだが

リアルサイズの音像がきわめて自然に 

衝立状のスピーカーの間に立つ 感じは

鳥肌が立つほどである。

このスピーカーユニットは管球アンプでドライブすると非常に豊かに鳴る。

以前リファレンスで使っていた 山水のB-2201 MOS VINTAGE(結構名器・・・・笑) では

贅肉をそぎ落としたやや厳しい音で 解像度 音像のリアルさはすばらしいものがあったが

音楽をゆったりと楽しむには少々きつすぎる感じがあった。

リボン型のプレナー型の分解能と繊細さ、クリーンさは 実際 すさまじいものがある。

VT52シングルの小出力 ロフチンホワイトアンプでドライブするプレナー型は

適度な緩さにより(笑) 人肌の温度感をたたえた音像で

こうしたアルバムをリラックスして聴くには ナカナカ最高なのでアリマス。


このアルバムもそうだが、LINNのCDは基本的に低音が豊かで、収録が巧みなので 小口径ブックシェルフやトールボーイでもかなり良い音で鳴る

密かにおすすめのアルバムである。





2009年10月13日火曜日

LINNのCD Gerard Presencer Platypus



Platypus

Gerard Presencer

全然知らないアーティスト (爆) 

イギリス UK のトランペット フリューゲルホーン奏者らしい
日本に果たしてファンはいるのだろうか?)

レコード屋で偶然発見し なんとなく あの LINNのCDだから 音良さそう・・・(爆) で買ったもの

しばらく忘れ去られていて 涙 行方不明・・・・・ 最近偶然再発見し 聴いてみた。


スムースジャズ コンテンポラリージャズのジャンルに入るアルバムなんであろうか?

UKで活躍中のスタジオミュージシャンだけあって 手堅い演奏

初のリーダーアルバム?結構気合いが入っている ナカナカの好演奏だ。

情熱的でありながら抑制の利いた 深い演奏・・・・・ 味わいがある



こういったアルバムはなかなか聴く機会は少ない。

アメリカやヨーロッパで流行っている(?) 「スムースジャズ」 って カテゴリーがあって (?)

要は洗練されたBGM的なジャズ 専門チャンネルまであるので 結構人気があるのかもしれない。

日本では ジャスといったらモダンジャズ。
こだわりのラーメン屋では モダンジャズが流れているのが普通・・・・・・(爆)って感じで、真面目なモダンジャズが定番なのだが 

欧米(特に北米)で 今 ジャズというと ずっとソフトな、スムースジャズ が良く聴かれている 
(不明・・・?)





スムースジャズというと、
スタジオミュージシャンの洗練された演奏で

しっとりとした女性ボーカルが入る場合もあるし 楽器演奏のみの場合もある。

 フュージョンというか、レトロというか、色々な要素を組み合わせた感じ。

もはや黒人音楽の匂いはあまりしないし、刺々しいような鋭い演奏もあまりないのが普通

高級レストランかバー、高級コンドで さらりと流されている音楽

日本だったら有線放送で店内を流れているBGMにあたる感じか?(爆)
正直、あまり感動した覚えはない。

ノラジョーンズとか(結構好きである 笑) あの辺も ジャズの土壌から出ている そういえばblue noteのビッグヒットだった。
ジャンル的には ジャズ+ポップス? この辺はよく分からない。混じってしまっているので 

ともかく、なんとなく、聴き心地がいい感じの、ちょっと懐かしい雰囲気の音楽 って ところなんだろうか。

アメリカ人の友人、マイルスとビリーホリデイぐらいは知っていても、あんまり50-60年代のジャズミュージシャンのことは知らなかったなあ・・・・・ 自国文化 なハズなんですけどね。


Gerard Presencer の Platypus
このアルバムは系統としてはスムースジャズかもしれないが、

もうちょっとコシがあって、割と骨格のしっかりとした本格的なアルバム・・・・・ 割と良い。

録音はなぜか かなり渋め。特に優れた収録といった感じではない。
特に一曲目は(わざと?)歪んでいたり。

ただ、マルチの音像の折り込み方が立体的で、

ハウス系っぽい 今風のリズムセクションも 躍動感と厚み、重さが上手くバランスしていて

大人の音 イギリス人らしいバランス感覚は秀逸。

オーソドックスなモダンジャズっぽい曲も 過度に尖らず、かといって スムーズになりすぎず

聞き手のココロをよく心得ている感じ。

タイトルが カモノハシ って やっぱり イギリス人らしい・・・・・爆。

LINNのCDは 時々気分転換に買う時がある ミュージシャンは はっきり言って 知りませんが(爆)

アルバムによっては 収録がきわめて良く、ツボを押さえた渋い曲が

きわめてしなやかに音場に浮かび上がるので、リッチな気分(爆笑)を味わうことができる。


最近のハイエンド製品で、例えばライブなリビングで再生したら、美麗でクールなジャズが 実にお洒落に響き渡るでありましょう。

小口径トールボーイやブックシェルフは低域不足なので、LINNのアルバムは基本的に低音のボリュームが豊かになっている感じだ。

かといって、ブーミーにはならない、ギリギリのラインはしっかりキープして 低音の質感を保っている。

高域は流麗 中域も分離が良く 空間にリッチに音が広がる感じ。


有名なアナログプレーヤーのLP12とか、あれは大人の装置だが、それと共通する何かがある感じ。

センスの良いイギリス人は 通好みの良い仕事をして、良い商売もしている ということであろうか?

日本人もこういったところは是非身につけたいと思うのでアリマス。

再生のポイントは 低域の締まりと躍動感をガッチリ押さえた上で、位相特性の良いハイスピードな中高域を如何にクリアに再生するかがおもしろいところ。

ハイスピードなユニット、小口径ハイエンドユニット コンパクトなスピーカーで点音源再生し、
広大な音場にややコンパクトでソリッドに浮かぶ 立体音像  
音像が塗り込められたキャンバスを
ゆったりと眺めるも良し

逆に位相特性は悪いがパワーと押し出しのある ビンテージホーンユニットで 
フリューゲルホーンの吹き抜ける感じ 空間の切れ込みと迫力
音に身をゆだねるような大音量再生をするか

あるいは
スピーカー間にふわりと浮かぶように立ち上がる 手に触れそうなリアル音像
これはパワフルなアンプでドライブするプレナー型で得られる。 


いずれにしても 割と旨味の多いのが LINNのCDである。