2019年9月24日火曜日

写真趣味(カメラ)の曲がり角を逆に楽しむ 2

スマホとの激烈な戦いとなったこの時代に、カメラを趣味として楽しむにはそれなりの工夫が必要なのかもしれません。
 大ベテランの皆様は逆に楽しい時代になってきたとも言えると思います。密かな楽しみ方を考えてみたいのです。

 まずはバブル崩壊 失われたうん十年(何もしていなかった私達・・・)収入右肩上がりの輝かしい時代は終わって(汗)あの頃趣味に多大なる投資をしてきた(浪費してきた 涙目)のも昔の話になりつつあります。お小遣いも目減りしておりますし(教育費や医療費もじわりと上がって仕方がありません)限られた資源でいかに楽しむかがその道の達人と言えましょう。

 幸いなことに型落ちのミラーレスはフルサイズも含めて値頃感が出ておりますのでいろいろと楽しめます。問題はレンズです、新型の良いレンズは大きく重く高いののがいただけません。
 そこでいろいろ工夫します。
 例えばネットの板で酷評されている(?)キットレンズ セットもので購入するとボディーにレンズがただ同然で付いてきたりします(その逆も?)。キットレンズはロボット組み立てで検品はてきとうなのか、割と当たり外れがあって(周辺部の流れ具合が千差万別)当たりレンズをさがして、レンズ固有の癖を作画に使う(周辺減光+収差による流れ)のがベテランの楽しみと言えましょう(貧乏性とも言う)

 そもそも写真の周辺部なんてそんなに子細に見たりしませんから(除く風景建築写真)キットレンズも当たりであれば、むしろ純正品のAF性能の良さとか、デジタル補正の進歩に驚いたりします。 なにしろ軽いのが圧倒的で、スマホは持って行くけど一眼は置いていくみたいな悲しいことは無くなります。ここぞと言うときに愛機が手元にある、これは精神衛生上良いものです。もちろんいい写真はチャンスがあればこそですからカメラは持ち歩くことに意義がある。スマホが写真撮影のツールとして強力なのはいつでも手元にあることです。これに対抗するには極力愛機を持ち歩くことです。

そうするにはソニーのミラーレスは理想に近いです。軽いですし、ファインダーも良いですし。RAW現像する方なら旧型フルサイズ(α7初代等)でも結構良い仕事をしてくれます(相当安くなりました)。組み合わせるレンズは軽いものに限ります。そうでないとミラーレスの意味がありません。高性能なレンズが欲しい気持ちは分かりますが、高性能レンズは高いだけでなくて大きく重いので結局防湿庫の肥やしになりやすい これが最大の欠点です。

そうなると軽くていいレンズは何か探すわけですが、一番のお勧めはキャノンの40mmのパンケーキ STMが良いです 例のFOTOGAのようなプラプラの中華製アダプタ経由で ものすごく軽量なシステムになります。α7の比較的新しいモデルですとアダプタ経由のAFも迅速です (シグマのアダプタはさらに安定していて良いそうです。)この40mmはAFが静かなのでムービーもいけます。 周辺部もあまり流れず安定感のある描写で、それなりに雰囲気も出る万能レンズです。とにかく安い軽いのがありがたいところです。

純正FEシリーズの単焦点(無印)はどれも軽くて良いですね。自分の好きな焦点距離のレンズをバッグに突っ込んで軽々と旅をするのも良いものです。レンズのラインナップを増やす意味では純正Aマウントアダプタを使って最近値落ちの顕著なミノルタAFレンズやソニーAマウントレンズからチョイスする手もあります(AFの微調整はした方が良いです 若干ずれる個体が・・・)

とはいえ欲が出て 寄りの望遠や引きの広角もカバーするズームが欲しいとなると、もちろん最新の純正24-105やタムロンの28−75あたりが欲しくなりますが(懐具合から 涙目)ぐっとこらえて 純正 28-70で我慢するのも吉です。28mmの周辺は恐ろしく流れますが真ん中はそれなりに踏ん張りますし、AFは早いので シャッターチャンスには強いです。なにしろ安くて軽いのがありがたいところです。(RIIなどの高画素機にはきついですが)

ミラーレスといえばレンズ遊びですね(レンズ沼)
 オールドレンズでは、ライカの有名どころのレンズは今も高価格ですのでなかなか手が出ないですね 裏ライカ的なロシアLマウントレンズ群は値段は安くても上級編ですので相当な趣味人の領域かと(お勧めしません ロシアンビオゴン35コピーレンズがシャッター膜に当たりそうになってカメラを壊しそうになった・・・ 大汗)。
 入りやすいのはライツミノルタのレンズでしょうか。実質ライカの割に安いのでお勧めですね。(ただ古い個体なので曇りに注意)

同じぐらいの趣味性があって楽しめるのが旧コンタックスのGレンズです。コーティングが良く、抜けが良く、いい色が出るので(ネオ)オールドレンズ遊びとしてはコスパが高いです。

特に45mmのプラナーは開けてよし、絞ってよしの銘レンズで安く出ていたら即ゲットです。F5.6辺りの描写は良好で細密かつ高級感のある絵が出ます。アダプタは(中華AFモーター付きがあるらしいのですがすぐ故障するらしく危険なので手を出さない方が良いそうです)リングを回すとギアでピントを調節出来るものが格安で手に入るのでそちらがお勧めです。ライカと違ってレンズをぐりぐり繰り出せるので割と寄りの撮影もなんとかなるのも良いところです。

ビオゴンの28も21も銘レンズなのですが周辺が派手に流れるのと周辺減光がきついのでその辺がコントロールできるなら小型軽量レンズなので持ち出し易く、深みのある描写も楽しめます。周辺部の流れは撮像素子の前のフィルタのガラス厚が影響しているらしく、平凸レンズで補正すると改善できるそうです。以前問題となっていたパープルかぶりはαの素子が裏面照射になってからは問題なくなったようです。

 ヤシコン80−200バリオゾナーも隠れた銘玉と言われています。あの時代の直進ズームを愛でること自体相当レベルが高いですが(爆)このコンタックスの望遠ズームは色乗り良く、ぼけが自然で、マクロレンズかと思えるくらい寄れるのでマクロズーム的な使い方でうっとりするような絵が撮れたりします。絵に何となく品があるので花やポートレートに十分使えますし、時々格安で転がっていますのでチャンスがあったらゲットしても良いレンズかと思います。この頃のコンタックスのレンズは無理のない設計をしているためかバランスの取れた良い描写が得られます。(有名な85mmF1.4は??ですね案外使いこなしが難しい・・・)

最新設計の高級レンズは解放ではとろけるような前後ぼけ 絞って全面かりかり細密な という欲張り設計ですが(なので大型で高価)、ふんわり前後ぼけと狙いを決めてかかるならば、上述のオールドレンズでも、球面レンズの自然なとろみのある絵が自然に撮れますし、逆にかりかりで行くぜ! 的な気分の時には マイクロニッコール55mm f2.8のような格安高解像度レンズ(5千円を切ってたりする もちろん寄れる)もありますので オールドレンズの底力に嬉しい発見があったりします。 


 その他オールドレンズ遊び的な特集雑誌(ムック)にはいろいろと魅惑的なレンズが満載ですが 中には性能の割には市場価格が不当に高いものも含まれているので(執筆陣は煽りがお上手)雑誌情報はほどほどにして、とにかく軽量なレンズを目的に合わせてチョイスして頻繁にカメラを持ち出す これに勝る手立てはありません。




0 件のコメント: