2010年7月9日金曜日

クロスの再設定

2way 500Hz付近のクロスオーバー周波数の設定は微妙に難しく、シビアだ。

これを避けるためミッドバスを入れれば簡単に解決という単純な話しではない。
(笑)かえって設定が複雑になる。
音質的には有利であるのだが。


ミッドバス無しでウーハーと繋ぐ場合設定にはかなりの試行錯誤が必要だ。
15インチの場合500Hzが基本とされ、たしかに無難な感じである

最近の製品は800Hzぐらいのクロスオーバー周波数の製品が多い。だが、
このぐらいになって来ると、ホーンはツイーターに近い鳴り方でボーカル域はほとんどウーハーが再生
する感じになる。


中大型ホーンなら本当は300-400ぐらいでクロスさせたいところだ。
聴感的に敏感な音声帯域をホーンがカバーすることになるためである。

だが まともにやるとホーンは巨大化するし、ボンツキ、ビビリ、土管のような音との戦いとなり
ウーハーが良くなった現在ではあまりおすすめしない

もちろん無尽蔵に注力するなら別世界があるかも・・・・

最近のホーンシステムのクロスが上がる傾向は、耐入力とホーンのカバー角度と関係がありそうだ。
特にカバー角を広くするためにショートホーン化する傾向が強い。
さらに開口を横方向に広した製品が多い。
この方が放射範囲が広く、ホーン臭くないのである。

最近の大型システムの代表、J○Lの○ベレストのホーンもまさにそれ。
非常にスムーズで現代的なホーンの音だ。

だが、開口を左右にぐんと広げ、ショートホーンにすると、
カットオフ周波数は上がるのでクロスは思ったほど下げられない。
勢い、中域はウーハーに頼ることになる。
せっかく大型ホーンを導入しているのにクロスは700どまり。

かなりの部分を15インチウーファーに頼って再生している。

良く聞くと、ボーカル域下側の音のエネルギーレベルを微妙に下げているのがわかる
いわゆる、クロスの抜き というやつ で、さじ加減は絶妙。

この辺は非常にうまくチューンされているから、実際聞いて目立たないけれども
ある種のプログラムソースでは微妙に大人しい再生になる

耳の良いマニアのシステムや、かっての本格派システム、ビンテージの大型システムなどはその辺しっかり練られている。クロスも低い。ツボにはまると、ボーカル下限の生々しさ、迫力、ゆとりは格別である。


我が家の場合、JBL2385Aを使っている。
試聴した結果と部屋サイズからこれになった。

1.5インチスロートのアルティック299と繋ぐために
アダプターまで自作した(涙)

これ以上のサイズのホーンの導入は 物理的に部屋に入らないというか、
家から叩き出されるのが必至なので あきらめ 涙

中型サイズでクロスを無理なく自然に下げられないか試行錯誤中である。

微妙に下げられるかはホーンのデザインに頼るところが大きいようだ。
カバー角度とトレードオフの関係がありそうだ。

JBL2385Aの兄弟はカバー角の異なる4種類があるが

2385Aは60度タイプで、ホーンがわずかに深く、長い
中型ホーンにも関わらず、カットオフは400とのこと。
これよりショートなモデルではホーンロードがかからず、クロスを下げるのは無理だろう。


今、クロスを弄って、450ぐらいにならないか検討している。
ギリギリで可能?な?設定である。半分無理やりだが。

大音量で再生しない条件付きで、ソースを選び 遮断特性の微調整も必要だが

うまく行くと(擬似的だが)中抜けせず
大型ホーン風の音 が出て快感。
(ただし、ゆとりはなし 涙)


いろいろと弄る場合、ベーリンガーは設定の自由度が高く
複数の設定を保存できるので、

破綻した場合は(笑)、すぐに前の設定に戻せるので 実にありがたい。

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