2011年1月9日日曜日

Ohm F walsh speaker


Ohm F ウオルシュ スピーカー

本来なら台形のエンクロージャーに納めて使うべき物だが

箱が経年劣化で ボロボロに。

特にパーチクルボードの接着剤が完全に限界に達しており

安物の合成のつき板も端から剥がれ落ち

さすがに廃棄にした。

しかし、このユニットの抜きんでた音場感は捨てがたく、

上部のユニットのみ保存し 15インチシステムの上に載せて使っている。

エッジももちろん朽ち果てており

ダンパーも伸び伸びで レストアなしでは

まともな音が出ている個体はほとんどないと思われる。

設計上、コーンが下に垂れ下がるのはやむおえないのだが

これではエッジ交換しても いつかはまたコーンが垂れ下がって、まともな音が出なくなる。

今回は 比較的硬い 黒のネオプレーン製のエッジを使用した。

ほとんど劣化しない素材で、かなり硬いため コーンの落ち込みは回避できる。

このユニットのコーンの頂角は あり得ないほど鋭い (涙) ので 通常のエッジではフィットしない。

そこでエッジの内周に切れ込みを入れ

コーンにエッジの辺縁部を強引にフィットさせている。 

切れ込みを入れたためできた隙間には ゴム系接着剤を薄く充填し、エアー漏れを防いだ。
(作業性は落ちるが、シリコン系でも良いと思う)

経験から、このユニットは密閉で使った方が良く鳴るようだ。

きわめて強靱なアルニコ磁気回路を搭載している。

現在はオリジナルよりも硬いエッジなので、以前の ドスの効いた太く沈む低音 は得られなくなった。涙

しかし、引き締まった低音と 美麗な中高域が安定して得られ

最低域と量感は15インチのウーファーユニットの助けを借りてブーストすることで

省スペースと延命に成功した 爆

太い シームレスな ベンディングウエーブサウンドが心地よい。

中域が厚いのが特徴で パワーを入れると 不思議な 実在感がある。

現在は独製のクローンが流通しているが 音触は類似しているけれども、音の傾向は異なる。

独製クローンは 繊細美麗なハイエンド好み の現代風の味付け ツイーター スコーカーである。
(非常に綺麗だがやや線は細い。ウーファーとのクロスもやや難しそうな印象がある。)

オリジナルは等身大のリアルサウンドを狙った フルレンジユニット。
磁気回路は15インチウーファー級

上手く鳴らすと 分厚い中高域に 圧倒的な迫力と実在感がある。
(独製のような 高域の伸びはない。イコライジングするか、ツイーターが欲しくなる感じ。)

日本では 今では極希少なユニットで、ほとんどお目にかかることはないのだが

アメリカなど海外にはまだ存在し、それなりに流通しているようだ。
プロのリコーンサービスも、専用のエッジもあるらしい。








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