2009年1月20日火曜日

You Must Believe in Spring の再生

You Must Believe in Spring の再生


文句無しに素晴らしいアルバムである


しかし、2点ほど気になる部分が。


一つ目は いかにもスタジオ録音デス・・・・・・ といった感じの収録である


音質は良く、一つ一つの音が現代的に丁寧に収録されていて文句はないのだが


荒っぽさが微塵もなく、なんとなく躍動感や迫力のない、実に折り目正しい収録なのである



前期のビルエバンス好きのワタクシにとっては、どうもモントルーみたいにド迫力の収録に慣れているものだから、なんとなく物足りないような気分になる。



軽くBGM的に、おとなしく鳴らす・・・・ のならこれで充分良いのであろうが、折角の名演をもっと魅惑的に楽しみたい衝動に駆られるのだ(笑)


2つ目は、このアルバムの持つ叙情性のコントロールの難しさ。 

叙情性と書いたけれど・・・ハッキリ言ってかなり 暗~い 音で鳴ってしまうのだ(泣き)
シリアスに再生すればするほど・・・・   (大泣き)

ウエットな音の出るスピーカーだとかなりヤバイ感じになる
イーストコーストやヨーロッパ系のスピーカーでは・・・・・

モロにはまってしまうので 聴くのが辛くなる(大泣き)



後期のビルエバンスが引きずっている 悲しさ が、再生音から強烈に にじみ出て しまうのである。


昔はそれにどっぶりと浸ってジャズを楽しんでいたけれども・・・・

最近は現実社会もいろいろと厳しいし、生活の中で悲しいことだって多々あるモンだから



音楽まで暗いと どっぶり暗くなって帰れなくなる・・・・と困るのだ。


情緒面はさらりと ドライに聴き流せる感じの、軽いタッチの音に仕上げたいのである。


で、シリアスにこのアルバムと向き合って聴く場合は


Tru-sonic 206AXA AMCRON MT600  500 クロスで Altec 299 ドライバー+JBLのホーンを使い、ウーファーのレベルをやや高めにして 音量もやや大きめに・・・・









バリッとした音で再生することにした。こうすると 元々のやや彫りの浅めの音を 深く切り込んで 生き生きと迫力ある音像に変えることができる。

ビルエバンスのピアノのタッチも明確になるし、シンバルもバッチリ来る。

特にエディーゴメスのベースの音程が明瞭で、中央にビシッと定位し、凄くキレのある再生でナカナカ良いのだ

こうすると、前半はともかく(笑)後半は躍動感のあるピアノトリオのダイナミックな演奏が理屈無しに楽しめるノダ。







15インチ軽量コーンの超強力ウーファーとアムクロンのコンビに助けられる感じである。

Tru-sonicは音色が中庸 基本的にウエストコーストサウンドなので カラッとしているのが有り難い。

ビルエバンスのアルバムが、むやみに陰鬱にならないので、ワタシの好みにぴったりなのだ。

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