2008年5月13日火曜日

悩ましき中国製211シングルアンプ

ここ数日肌寒い日々が続いていている。発熱量の多い211シングルの真空管アンプがまるでヒーター代わりに活躍している。

これは299ドライバーの駆動用のアンプなのだが、ここは今のシステムの中で、かなりシビアな部分なので、なかなか思い通りには鳴ってくれない。


例の中国製211アンプ、価格の安さで入手出来たのだが、高域に特有のキャラクターがあるのが悩み。


おそらくトリタンフィラメントの211真空管の固有音+このアンプの味付けだと思われる。


フュージョン系アルバムのエレキギターや、ジャズのシンバル音など、211のぱりっとした感じの高域の輝きが音楽にプラスに作用する場合は最高に気持ちが良い鳴りっぷりとなるのだが、しっとりとしたボーカル物やオンマイクで収録されたサックスやミュート付のトランペットが、突き刺さるような刺激音になることも・・・・・バランスが崩れると、剃刀のような、かなりきわどい音を発する。


211の高域と他の三極管の高域の差は実際僅かなものなのだが、大型のコンプレッションドライバーは、これを大幅に強調して聴かせるため、なかなか厄介である。
211の高域から中高域にかけての力強さ、パワー感は大変気に入っている部分なので、出来ればこれを生かしつつ、高域のキャラクターを消したいところである。

どのように音質をコントロールすべきだろうか・・・・・・、カップリングコンデンサーかNFBの調整によるチューニングの可能性を目論んで、怖々内部構造を覗いてみると・・・・・、



ボリュームはアルプス製を使っている。
価格相応のそれなりのパーツという感じか?
それにしても凄いバラック状態である。
やっぱりかなり怪しい。
サブ基盤 1段、2段目
1段目12AXのソケット 絶縁は透明な接着剤? ちょっと怖い感じ。
右の巨大なソケットが211用、左のサブ基盤上のソケットは6SN7用。
フイルムコン以外に、小型のケミコンが多いのが気になる。抵抗の熱で早期に劣化しないのだろうか?
配線引き回しも乱雑。 無信号時にもノイズが多いのはこれが原因だろうか?
一回ばらして組み直したい衝動に駆られるが、一応状況は理解したし、明らかな不良個所、漏電しそうな場所も見つからなかったため、今回は改造せず、そのまま組み直した。

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