2008年9月4日木曜日

気分によって変わる、音の嗜好

複数のスピーカーシステムを気分に合わせて、とっかえひっかえ聴いている。

どれも自分の好みに調整しているので、傾向としては同方向の音かもしれないが、

スピーカーの構成が全く異なると、再生音もまた、物性的にもまた、かなり異なる。

例えばコンプレッションドライバー+中型ホーン (500Hzクロス)15インチウーファーの音と、

コンデンサースピーカーのクオードのESL57の音は、相当異なる。

これは一聴瞭然である。


どちらもある意味で、かなりのHifiということになるのだろうが、歴然と違う。

そしてある意味でどちらも見事に完結した一つの世界を持っている。

どれが好みかというと、日によって、気分によってこれが大きく変わってしまうのである。

例えば少し沈んでいて、くたびれ気味の時には、あまりガンガン聴く気にはならず、クオードのESL57の しっとりとした厚みのある音は、耳に非常に心地よい。

ふんわりと宙に浮かぶ音像を前に、そのままついつい居眠りすると、目覚めた後、スッキリ元気になっていたりする。

一方、気力があって前向きに聴き込みたい、体力的にも、精神的にもガッツのある時には、コンデンサースピーカーでは物足りなく、コンプレッションドライバー+中型ホーン (500Hzクロス)15インチウーファーの音が欲しい。

立体音像が生々しく浮かび上がって、切れ込み、身体で感するパワフルなサウンドが非常に心地よい。

音量もまた、気分によって相当変化する。

最初はガンガン大音量で聴きたい気分でも

途中から、BGM的に小音量で聴き流したい気分に変わったり

あるいは、大音量で1-2曲がっちり聴いて

充分に満足し、すぐにアンプの灯を落として、静寂を楽しむ・・・・

逆に大音量でアルバム数枚を聴き続けないと満足できない、そんなときもある。



結局、率直に言って、「自分の耳は相当あてにならない・・・・・ 」 

ということを、ようやく悟るに至ったのである・・・・・・笑


以前は一つのシステムで

その日の気分と再生音がマッチせず、システムに原因があると決め付け、

システムの微調整に長時間大汗を流し、それでも満足の音が出ず、

ついついイライラして 苦い思いをした時もあったが。

日や時間を変えると、システムを全くいじらなくとも、充分にいい音で鳴ったりして、不思議な気分になったものである。

結局、時と場合によって、また音楽のジャンルによって、あるいはアルバムによって、再生音に求めるファクター(例えば音のダイナミズム)は相当異なるものなので、

音色の大幅に異なる、複数のスピーカーシステムを備え、それぞれの音を磨き上げておいて

曲想や気分に合わせてスピーカーシステムを選択し、再生すれば

すんなり音楽鑑賞に浸れることが、なんとなく分かってきた。

0 件のコメント: