2008年7月24日木曜日

GE 211 China 211 VT-4C



211 VT-4C

現在比較的入手性の良い211は、中国球だ。それと、数が減ったとはいえ、まだGEの211も流通している。

中国球の211で充分に満足なのだが、評判の良いGEの211も気になる存在だ。

結論から言えば、中国球でも充分に音楽再生が楽しめる。むしろエッジとスパイスが効いてジャズには中国球の方が良いカモ・・・・と思える。

じっくり聞き込めば、やはりGEには厚みや安定感、ナチュラルな質感などに、強みがあり、特に弦やボーカルはさすがに中国球よりも良い感じである。

価格差ほどの差があるかと言われると、微妙である。過去の中国製211の音はカナリ悪かったのだそうであるが、最近製造の中国球のコストパフォーマンスはナカナカ良いのではなかろうか。値段も常識的というか、300B復刻と比較して割安にすら思えるのだ。

ところで、最近軍用球が急激に不足してきて

じりじりと値段も上昇している。

GE211はWEの300Bと比べれば遙かに常識的な値段で取引されているとは言え

お父さん的にはカナリ高いのである・・・・・・・(涙)

真空管は所詮消耗品ダヨ・・・。

フィラメントはいつ切れるかもわからないし・・・・。

値段上昇の理由は、米軍のストックがほぼ放出され尽くしてきていることらしい。

さらに北米アジアを中心とした管球アンプブームも影響している。

供給が細り、需要は拡大。当然値段は上がる。

世界的な需要の拡大の理由は、やはり管球式の音の良さが再認識されてきたということらしい。

ハイエンド層も含め、一部のユーザーが、ソリッドステートから管球式へとシフトしているらしいのだ。

世界のマーケットで、中国製管球アンプが流通量の多くを占めていることは、その価格から容易に想像できる。しかし、日本製品も健闘しており、高評価を得ているらしい。

日本には、ずっと以前から聴感上の音質の優位性により、根強い管球アンプのファンが居て、日々研究を重ねておられる。

実際に日本は、今でも世界的に見てかなりハイレベルな管球式アンプの設計のノウハウやトランスの製造技術を持っている。それが今ジワジワと評価されてきているらしい。

例えば、我々も馴染みのある、秋葉原の川向こうのサ○オーディオさんの定番、2A3シングルアンプは、オーディオファイルの間で(世界的な?)高評価を獲得しつつあるという。 (ステレオ○ァイルのランキングにも入っている!ちなみに北米価格は日本価格の約2倍近いらしい・・・)

幸か不幸か、世界中のマニアが管球式アンプに目覚めつつある今、需要の高い真空管の復刻が行われるとともに、希少な真空管が急速に枯渇し、高騰するという、まことにありがたくもあり、また非常に困った状況にもなりつつある。

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