2008年7月10日木曜日

Shure V15 Type Ⅲ

Shure V15 Type Ⅲ


定番のtype3である。

針無しの状態で保存していたのを思い出し、奥から引っ張り出してきた。


先日一関のベイシーに行った際に、真にジャズらしい音を奏でていたカートリッジがこれだった。


良い音、特に鮮烈な音は、印象深く記憶に残るものなので、我が家でもあのカートリッジの音を聴いてみたいと思ったのである。


問題はオリジナル針が手に入らないこと。

国産のSAS針が定番で、ボロンカンチレバーを使っており、通常はこれを選択すべきだろう。


しかし、あのベイシーの腹に響くというか、えぐるような太い音は、丸針や古い楕円針系のクラシカルな音世界に通じる何かであるような気がして、あえてデザインの古いスイス製の楕円針を購入してみた。


パッケージを開けて交換針を見た瞬間、正直、しまったと思った。アルミ製のカンチレバーがもの凄く太く、昔懐かしの安物MMカートリッジの交換針そっくりである。思わず、あのさえない音を思い出してしまったのである。


最初の音出しは、案の定、大味というか、力感はあるけれども繊細さゼロの音でガッカリした。クラッシックは全くダメ、ロックも詰まったような感じでもともと期待はしていなかったが、やはりMMらしく冴えない音である。


そこで、カビカビ、スクラッチノイズの多い、50-60年代ジャズのB級品レコード再生用に使うことにした。音は相変わらず冴えない感じで、まあMMはこんなもの、と思って、BGM的に小音量で再生していたのだが、レコードを5-6枚ほど再生したところで、音の様子が変わっているのに気づいた。


針圧の微調整をし、ボリュームを思いっきり上げると、スピーカーから猛烈な咆哮が・・・・・・


ベイシーって確かにこんな感じだったヨ・・・・・ 思わずほくそ笑む。


私はハッキリ言ってMC派なのだが、この世界もアリだナ・・・・と思った。


程良く調整し、古いジャズのレコードをフルボリュームでガンガンに試聴する場合、このカートリッジはやっぱり凄い・・・・・一つの世界を持ってマス。


ちなみに黄文字のV15 Type ⅢHEは、白文字や初期ものと比し、かなり安い。これに丸針か古いスタイルの楕円針を付ければ、太くて強い音になるので、ワタクシ的には充分使えます。

文字色による音の差は・・・・・、厳密に比較試聴していないノデ、駄耳なワタシニハ、相場ほどの音の差があるのか、正直ヨクワカリマセンデシタ・・・・ハイ。

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