2008年7月7日月曜日

W400A-HR

最近注目しているユニットがある。フォスのW400A-HRだ。

これはアルニコマグネット3.1KG内磁型という猛烈な構成で
しかも強靱なコーン紙、最新のエッジやダンパーの採用により、優れたリニアリティーを備えている。

さらにオーバーダンプではなく、磁気回路のパワーと比してM0も重すぎないという、かなりイイ感じの設計のユニットなのである。  (ワタクシ的には、もうちょっとMoが軽くてQoが大きくてFoをもうチョット上げて能率が上がるとサイコーなのですが・・・・ 最近のユニットとしてはこれでマズマズかと・・・。)

久々に出たハイエンドユニットである。(設計者はカナリの通人・・・と見える。)

幸運にも、じっくり試聴することができた。 (秋葉原の○ノオーディオ様 ありがとうございます)

(子供の養育費のかかる、オトーサンであるワタクシ的には当然予算オーバーであるから、あくまで将来の参考までということで・・・・苦笑)

非常に素直な音で、中域の質感、抜けが優れているのが特徴。
しかも低域は良く伸びていながら、ハイスピードで、切れもなかなかよかった。

特に、高域に大きな暴れや張り出しがないので、クロスオーバー付近の繋がりも楽だろう。


フォステクスのユニットは、マニアや雑誌が騒がない一見不人気なユニット(=静かな話題のユニット)が、実は本当に優れたユニットであったりする。

W400A-HRは、非常に高く評価できる製品だと思う。

下手なオーバーダンプ気味の往年の銘ユニットと比較すれば、遙かに楽に良質の中音、低音を得ることが出来るだろう。 また一時期流行した、低域重視でFoの低すぎる15インチユニット群と比較し、これはあきらかに中域も重視した設計であり、ミッドバスなしでクロスを高めに設定することができる。

206AXAとは対照的な、非常に現代的なサウンドである。すなわち、やや抑制的でかつ、フラットレスポンスでナチュラルである。

一方、音の切れ味や音塊に含まれる力感には似通った部分があるのは興味深い。強力なアルニコマグネットを使用した磁気回路の威力・・・・・ということなのだろうか。

ま、こういった世界は好みもあるし、値段もさすがに張るものなので、色々な意見があると思う。

しかし、おそらく実際に買った人で後悔する人はあまりいないのでは・・・かなり満足度は高いのでは・・・・と想像できる完成度の高さである。

今のところあまり話題になっていないし、メーカーのデモや販売促進はG130などの小口径ブックシェルフやトールボーイが主体なようなので、ひょっとすると販売戦略的にはハイエンドAVシステムのスーパーウーファーとして使うといった方法でしか積極的に検討されていない可能性すら感じられるのだが、それではあまりにも、もったいなさすぎ・・・・・・な、隠れ超優秀器ではないかと思われる。



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